「ジェームスさんは、自分よりも学年で言うと2つ上です。気持ちも話もよく合って。なにより、演出家として真似できないことをやる方でしたよね」
6月14日に肺炎で亡くなった脚本家のジェームス三木(享年91)をこう偲ぶのは、俳優の里見浩太朗(88)だ。名優が明かす、故人の秘話とは。
三木は1934年に旧満州に生まれた。終戦後に大阪に引き揚げ、俳優座養成所入り。歌手を目指すも鳴かず飛ばずで、西洋風の芸名は当時フランク永井らに対抗したものだという。
「33歳の時に雑誌の『新人映画シナリオコンクール』に応募した作品が1位に。名匠・野村芳太郎監督の目にとまり、野村氏の弟子として脚本家デビューしました」(スポーツ紙記者)

代表的なヒット作が85年のNHK朝ドラ『澪つくし』。最高視聴率は55.3%を記録し、一大ブームに。87年にはNHK大河『独眼竜政宗』を担い、全50回の平均視聴率で39.7%をマーク。その歴代大河最高記録はいまだに破られていない。
「『独眼竜』では、脚本を書く半年前から膨大な歴史資料を読み込んだ。当時は寝ている時も大河ドラマの夢を見て、うなされていたそうです」(NHK関係者)
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source : 週刊文春 2025年7月3日号