退任した車谷暢昭前社長(63)に代わり、綱川智新社長(65)体制となった東芝。5月14日、新たな幹部人事を発表した。
東芝関係者が語る。
「注目は、車谷氏と親密な関係で、英CVCキャピタル・パートナーズからの買収提案を巡り、利益相反の疑いも指摘された藤森義明氏(CVC日本法人最高顧問)の動向でした。しかし、6月の株主総会をもって社外取締役を退任することが明らかになりました」
“脱・車谷人事”は、それだけではない。
「子会社・東芝ツーリスト社長の福地浩志氏が東芝本体の執行役上席常務に復帰したのです。福地氏は半導体事業の構造改革を担当していましたが、昨年4月、畑違いの旅行代理店に転出させられた。車谷氏の不興を買ったからだ、と取り沙汰されていました」(同前)
14日の会見では「すべての株主と深く幅広く対話したい」とも語っていた綱川氏。今回、新たな株主還元策を2つ打ち出した。
「20年度の期末配当を従来予想より30円増額して1株当たり年間80円とし、前年度比60円の増配としたのです。加えて、約1500億円の株主還元策を実施する方針も示しました。これは、今年3月期の営業キャッシュフロー(1451億円)を上回る異例の規模。東芝株の約3割を保有するアクティビスト(物言う株主)への配慮が色濃く滲みます」(同前)
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source : 週刊文春 2021年6月3日号