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ドンファン妻(25)キンプリ神宮寺勇太(23)に“隣人ストーカー”

「週刊文春」編集部

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夫の死後、田辺市に戻った早貴
夫の死後、田辺市に戻った早貴

  “紀州のドンファン”の殺害容疑で逮捕された妻の須藤早貴。彼女は、夫の死後、ジャニーズ人気NO.1「King & Prince」神宮寺の調査を探偵に依頼する。彼と同じマンションに引っ越すと、GPSを…。

 
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 東京の夜景が一望できるタワーレジデンス。約40平米の1LDKは、彼女がようやく見つけたスペシャルな物件だった。

 家賃は管理費込みで月額24万円。いずれ亡き夫の巨額な遺産が手に入る予定とはいえ、25歳の彼女にとって負担は軽くない。

 だが、このレジデンスに拘ったのは快適な住環境とは無関係の理由があった。彼女が心血を注ぐ男性アイドルグループのメンバーが密かに住んでいたのだ。

 殺風景な室内には、大量の化粧品と鏡台。その傍らには数冊のスクラップブックが置かれている。ページを捲ると、クールで小顔のイケメンの笑顔が飛び込んでくる。

「やっぱ、一緒に住みたい」

 2018年5月、和歌山県田辺市の資産家で“紀州のドンファン”と呼ばれた野崎幸助氏(享年77)が急性覚醒剤中毒で死亡した。

ドンファンよりプリンスの方が良かったのか……

 それから3年後の今年4月28日早朝5時過ぎ、妻の須藤早貴(25)は和歌山県警の捜査員から逮捕状を突き付けられる。容疑は野崎氏に対する殺人と覚醒剤取締法違反だった。

 社会部記者が解説する。

「早貴は野崎さんが亡くなると、当時契約していた東京都新宿区のマンションを引き払っている。その後、1年半にわたり、さいたま市や足立区内のマンション、町田市内の一軒家などを転々として身を隠すように生活していた。その頃、居住先の名義人は親族でした」

 彼女が住んでいた町田市の近隣住民が振り返る。

「引っ越してきたのは19年秋頃。家賃は13万円です。当初は誰もが、あのドンファンの妻だとは知らず、スタイルの良い若い子が住み始めたなと思っていた」

 ところが、その約2週間後、彼女の素性を知る出来事が起こった。

「車5台ほどで和歌山県警の捜査員がやって来て、手袋を付けて5時間以上も家の捜索をしたのです。彼女は当時、和歌山ナンバーの白いベンツに乗っていたので『そういうことか!』と。彼女はすれ違っても挨拶もしなければ、道を譲ることもなかった。太々しい態度はとても20代には見えなかった」(同前)

 55歳上の夫の死の真相を知り得る重要参考人として、警察に監視される生活を送る中、早貴は鈍色(にびいろ)の妄想を膨らませていった。

 探偵業を営むX氏にアプローチしたのは、野崎氏が急死を遂げて、わずか約半年後のことだ。

「ネット(広告)を見ました。私はジャニーズが好きで、彼らの日常が知りたいんです。尾行して突き止めてくれませんか」

 探偵歴30余年のX氏にとって、この種の依頼を受けることは珍しいことではない。女性と向かい合ったX氏は、彼女がドンファン事件の“主役”とは気付かず、ジャニーズの追っかけを趣味にしているセレブ女性に映ったという。

 そして、早貴は一人のアイドルの名前を口にした。

「キンプリの神宮寺くんの大ファンなので、自宅が知りたいです」

 18年、故・ジャニー喜多川氏が最後に手掛け、鳴り物入りでデビューしたグループ『King & Prince』。今やジャニーズ事務所の屋台骨として破竹の勢いでファンを増やしている。

「昨年のカレンダーの売り上げはジャニーズの全グループでトップの約16万部。嵐の活動休止後、名実共に人気No.1の座に躍り出ました」(スポーツ紙記者)

 そのメンバーである神宮寺勇太(23)は10年10月、中学1年の時にジャニーズ事務所に入所した。

「千葉県出身で、中学時代に空手の全国大会で準優勝したこともあるスポーツマン。木村拓哉に憧れており、一見チャラ男ですが、V6で言えばしっかり者の井ノ原快彦のような立ち位置です。コンサートでもファンに優しく微笑みかけ、自分のことを『国民的彼氏』と称しています」(同前)

 早貴のジャニーズ好きの歴史は15年以上前に遡る。小学校時代の卒業アルバムには「赤西大好き」と記述。寄せ書きには「中学になっても赤西をあきらめない(ハートの絵文字)」と元KAT-TUNの赤西仁への愛が綴られていた。

 小中高時代の同級生が証言する。

「いわゆる“ジャニオタ”で、同じようなメンバーと一緒にいたイメージがありますね。高校時代には亀梨和也くんのファンになり、地方のコンサートにもよく行っていたようです」

キンプリのメンバー(HPより)

「私だけの写真が欲しい」

 だが、その後、美容系の専門学校に進んだ早貴は、ドンファン事件の“原点”とも言える犯罪に手を染める。16年1月、当時19歳の彼女は札幌市内に住む男性(当時61)から約1200万円を詐取したのだ。

「発端は、男性と早貴の知人女性との間で起こった肉体関係を巡るトラブル。男性が知人女性の身体の一部を傷つけたことで早貴が介入し、『慰謝料を払え』と要求。実際お金を振り込ませたというのです。今年5月に詐欺容疑で再逮捕されました」(前出・社会部記者)

 16年、20歳になった早貴は上京し、“プロ愛人”としての道を歩み始める。登録していた会員制交際クラブの関係者が明かす。

「彼女は最上級のブラッククラスで、源氏名は『熊沢愛音(あいね)』。お客様の優先順位は『お金が1番、外見が2番、内面が3番』。札幌の交際クラブに3カ月間登録していたとも話していた」

 その約1カ月後、早貴は新宿の高級デリヘル店の面接に訪れている。

「16年12月に入店しました。源氏名は『ミキ』で、客単価は4万円。そのうち半分が彼女の取り分で、一日平均6〜8万円を稼いでいました」(当時の店長)

 それから2年を待たず、野崎氏との結婚、死別を経験した早貴。世間の好奇の目を避け、各所を転々とする生活の中、ジャニーズの追っかけは続けていた。

 やがて、デビュー直後のキンプリのメンバーの中に“王子様”を見つけて心酔。探偵に調査を依頼したのだ。

「X氏は複数のテレビ番組に出演し、早貴との最初の接点について『メディア対策や生活全般のことをお願いされた』と話していますが、実際はジャニーズの“隠密調査”を頼まれたことが全ての始まりだったのです」(テレビ局関係者)

 早貴は“支援者”であるX氏に「私だけの神宮寺くんの写真がほしい」と要求。X氏は神宮寺の移動車両などを尾行し、行動を徹底マークした。

 実は、早貴は野崎氏が亡くなった約2カ月後の18年7月30日、野崎氏が経営していた会社の代表取締役に就任すると、同年9月、会社の口座から報酬の一部として約3800万円を自身の口座に送金させている。それらは日々の生活費の他、ポルシェの購入代金、そして神宮寺の“追っかけ”費用に消えていった。

「両親名義の物件に住めば、すぐに和歌山県警が認知し、家宅捜索の対象になる。かといって、自分自身の名前では貸してくれる物件はない。そのためX氏が物件の名義人となり、彼女の住まいを提供していました。また、すぐに警察に押収されてしまう携帯電話の契約に至るまで、彼女の一切の生活の面倒を見ていたのです」(X氏の知人)

 19年秋、早貴は前出の町田市の一軒家に転居した後、X氏の名義で千葉県内や東京都練馬区の物件に居住。それから間もなく、彼女に好機が訪れた。

「X氏の調査の結果、神宮寺の自宅マンションが割れたのです。さらに空き部屋があることが分かり、昨年9月頃、彼女はその部屋に転居しました。晴れて神宮寺の“隣人”になり、彼女は舞い上がっていたようです」(同前)

 バイクや車が趣味の神宮寺は、過去のインタビュー記事で、理想のデートについてこう語っていた。

「彼女もバイクの免許を持っていて一緒に海に行くのが理想。後ろに乗せるんじゃなくて一緒に走りたい」

 そのため、早貴は自身も大型自動二輪車の免許を取得。大型バイクは小柄な女性なら腰を下ろすことすら困難だが、身長166センチの早貴は易々と運転をこなすことができる。

空手は黒帯の神宮寺

ジャニーズの話題には破顔

 そして彼女は加速度的に、神宮寺との“距離”を詰めていく。彼の行動を把握しつつ、港区にある元ジャニーズが働くバーを週1回ほど訪れるようになる。

 さらにバイクの駐車場も、神宮寺の隣を確保することに成功した。サングラス姿でバイクに跨(またが)り、愛しい男の関係先を回る日々は、早貴にとって孤独な逃亡生活を潤すものだったようだ。

 捜査関係者が打ち明ける。

「実は早貴の逮捕後、警察は神宮寺さんに対するストーカー行為について捜査の過程で知り、被害者である神宮寺さんを事情聴取しています。彼は捜査に対し、『(早貴と)接点はなかった』と主張しましたが、改めて被害状況を知り、恐怖に怯えていた。警察は事務所の移動車両や神宮寺さんのバイクにGPSが取り付けられていた時期があると見て、捜査を進めています」

 当事者の一人であるX氏は、何を語るのか。

――早貴さんが神宮寺さんをストーカーしていたという情報がある。

「これはノーコメントでしょ。だって、相手(ジャニーズ側)に迷惑かけちゃうから。わざわざ警察が色々当たっているんでしょうね。状況からすれば、『たまたま駐車場が隣でした』と言っても、なかなかね(通らない)。基本的には暇つぶしじゃないですかね。孤独に対する和みとか、そういうところじゃないですかね。

 もちろん、どんな子だって好きな芸能人とかいると思うんですよ。現実逃避というのもあったんじゃないですかね。どこ行ったって『人殺し、人殺し』と言われるんだから」

――Xさんの役割は自宅を割ることだった?

「そうそう。常々追いかけ回して撮影はしていますよ。芸能人しか入れない六本木のお店とか、たくさん知っていますよ」

――早貴さんというクライアントに頼まれて?

「探偵業法は守っていかないといけないなとは思っていますけど。彼女の立場で言えば『(彼が)どこでご飯食べているのかしら』とか『無理やり隣でご飯食べたいな』というところから始まって。『自分だけの写真がほしい』とか。究極で言うと、結婚して一緒に住みたいわけだから。どっかで接点を持ちたいですよね」

 早貴について知人は「感情が見えず何を考えているかわからない」と口を揃える。唯一、沸点に達した欲望をぶつけられる存在がジャニーズだったのか。

 ジャニーズ事務所に取材を申し込むと「所属タレントが関係するか否かに関わらず、司法当局が既に捜査・関与している事案に関しては回答を差し控えさせていただきます」と回答した。

 X氏が野崎氏のことを彼女に尋ねると、吐き捨てるように言ったという。

「本(野崎氏の自伝『紀州のドン・ファン』)なんて嘘ばっかり」

 現在、和歌山県警田辺署に勾留中の早貴は「殺していません」と否認している。だが、ジャニーズの話題を振ると、破顔することもあるという。

source : 週刊文春 2021年6月10日号

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