「カメラが回っていなくても、夏木さんは役になりきっています。清原さんを“モネちゃん”と呼び、彼女が1人でポツンと立っていると『こっちさ、おいで』と気遣い、東北弁で話しかけていた。現場の皆が姉御肌の“夏木座長”を頼りにしています」(NHK関係者)
5月にスタートしたNHKの朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」。夏木マリ(69)が演じるのは、宮城県登米市の森林組合で働く百音(清原果耶)を下宿させる資産家。豪快で情が深い金髪のおばあちゃんで、“姫”と呼ばれている。
夏木の人生も役柄同様、破天荒だ。東京生まれで、名門・豊島岡女子高校に在学中にスカウトされた。グループサウンズに近づけると期待して1971年に歌手デビュー。インタビューしたノンフィクション作家の吉永みち子氏が語る。
「最初はアイドル路線で、次はセクシー路線、さらに舞台女優へと挑戦が続いた。周囲が彼女に様々な可能性を感じていたからでしょう」
当初ヒットしたものの、女性ロック歌手のジャニス・ジョプリンに憧れていた彼女は理想と現実のギャップに悩んだ。さらに低色素性貧血で倒れた後は鳴かず飛ばず。「大人なんか信じるか」と不貞腐れ、キャバレーで8年間どさ回りした。
転機は28歳のとき。トップレスの女性が踊る“ヌードの殿堂”日劇ミュージックホールの音楽ショーに出演することになった。
「ヌードと一緒は嫌と言っていたそうですが、熱意あふれる踊り子さんたちの姿を見て、何をしたいのか自問自答。そして拗ねている場合じゃない、地道に努力して理想に近づくしかないと吹っ切れた」(芸能関係者)
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source : 週刊文春 2021年6月17日号