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4歳娘と無理心中 林眞須美長女(37)の地獄 和歌山カレー事件から23年目の悲劇

「週刊文春」編集部

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 1998年、4人の命が奪われた和歌山カレー事件。両親が逮捕された一家の長女は、養護施設で3人の弟妹の親代わりとして苦労した末、資産家と結婚し子宝にも恵まれた。だが、運命は暗転して――。“殺人犯の娘”という十字架を背負い続けた女性の一生に迫る。

 1998年7月25日の夕刻。和歌山市園部の自治会が主催した夏祭りでカレーライスを食べた住民が次々嘔吐し、あたりは地獄絵図と化した。

事件が起きた夏祭り会場

 その後、4人が死亡、63人が急性ヒ素中毒に陥り、和歌山県警がヒ素混入事件として捜査を開始。やがて疑惑の目が向けられたのは、近所の豪邸に住む6人家族だった。

ヒ素が混入されていたカレー鍋

 そんな中、自宅を取り囲む報道陣に鋭い視線を浴びせる中学3年生の女子生徒の姿があった。身長160センチで母親譲りのふくよかな体型。林健治、眞須美夫妻の長女・優子(仮名)だった。当時、次女は中学2年、長男は小学校5年、三女は4歳。報道陣が「お父さんはなぜ家から出てこないの」と彼らに尋ねると、優子は周囲を見回し、鬼の形相で気色ばんだ。

「お前らのせいや!」

 両親が逮捕されたのは、事件から約2カ月後のこと。その日、優子は踏み込んだ警察官に対し、「人の家に土足で上がるな」と一喝した。

 だが、その後、四きょうだいは和歌山カレー事件の“殺人犯の子供”、さらに“死刑囚の子供”として重い十字架を背負いながら生きることを強いられた。

 それから23年――。

 和歌山市内のアパートの2階に住む鶴崎心桜(こころ)さん(16)が“変死”したのは、6月9日のことだ。

死亡した心桜さんには虐待の痕が

「母親が自宅に戻ったところ、黒い血のようなものを吐きながら倒れていた心桜さんを見て、自ら119番通報。搬送先の病院には父親が付き添った。死因は全身打撲による外傷性ショック。全身には多数の痣があり、長期間の虐待を裏付ける古い傷もあった。警察は傷害致死事件の可能性があると見て、捜査を進めています」(捜査関係者)

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source : 週刊文春 2021年6月24日号

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