週刊文春 電子版

「中田宗男 未来を担う才能」|鈴木忠平

嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか 第15回

鈴木 忠平
エンタメ 社会 スポーツ

 08年のドラフトを控えた編成会議。即戦力か10年先か。落合と中田は対立した。

 

(すずきただひら 1977年千葉県生まれ。日刊スポーツ新聞社に入社後、中日、阪神を中心にプロ野球担当記者を16年経験。2019年よりフリー。著書に『清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実』、取材・構成担当書に『清原和博 告白』、『薬物依存症』がある。)

 

《今年は、監督と戦わないといけないかもしれない……》

 中田宗男は眼前にスポーツ新聞を広げながら、そう予感していた。

 中日ビルの6階にあるドラゴンズ球団事務所、編成部のシマはその一番奥にあった。経理や営業など他部署と離れた一角にあるのは、機密情報を扱うためだった。

 2008年初夏、昼間の球団オフィスはひっそりとしていた。低く唸るような冷房の風音だけが聞こえていた。編成部のデスクにいるのは中田だけだった。スカウトの人数分だけ机が並んでいるが、誰もいない。球場から球場を渡り歩く、中田もずっとそうした机のいらない生活をしてきたが、スカウト部のトップとなった今は、週に一度は事務所で情報収集するようにしていた。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

すべての記事が読み放題
月額プランは初月100円

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 音声・動画番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 週刊文春 2020年11月26日号

文春リークス
閉じる