横浜高校野球部の元部長・小倉清一郎氏(77)の携帯電話に着信があったのは、7月7日の午前10時頃。着信に気づいて折り返すと、電話口の彼はこう告げた。
「小倉さん、引退します。名球会、狙っていたんですけど無理でした……」
7月7日に今季限りでの引退が発表された埼玉西武ライオンズの松坂大輔(40)。横浜高のエースとして1998年に甲子園春夏連覇を果たし、3球団競合の末に西武ライオンズに入団。1年目から16勝を挙げ、新人王と最多勝利のタイトルに輝いた。07年に移籍したレッドソックスでもワールドシリーズ制覇に貢献。日米通算170勝、まさに“平成の怪物”だった。

だが何故、松坂はこのタイミングで引退を発表したのか。その謎を解くために、時計の針を一旦、昨年の春まで戻そう。
20年のキャンプは、14年ぶりに西武に復帰した松坂に注目が集まっていた。調子も悪くなく、開幕ローテーションの一角として3戦目に登板する予定だった。
「ところが、新型コロナの影響で開幕が延期。これで松坂の調子も狂ってしまった。3月下旬に右膝のコンディションを上げるための注射を打ち、自粛期間の明けた6月に練習試合に登板したものの状態が一向に良くならない。その後、2軍で調整しながら、長年悩まされてきた右手のしびれをとろうと、頸椎の手術を受けることを決断したのです」(西武担当記者)
茨城県内の病院で内視鏡手術を受けたのは昨年の7月5日。順調に回復すれば2、3カ月で復帰できるはずだった。しかし、
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source : 週刊文春 2021年7月22日号