社員が怯える タマホーム社長の「ワクチン接種したら出勤不可」

「週刊文春」編集部
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「世の中がなんと言おうとも、ワクチン接種に反対です!」

 7月初旬、幹部らが参加するオンライン会議で、時に目に涙を浮かべながら熱っぽくこう訴えたのは、タマホームの代表取締役社長・玉木伸弥氏(42)である。3400人余の社員を抱える大手住宅メーカーで何が起きているのか――。

 実は、7月に入った頃から小誌の情報提供窓口「文春リークス」に、複数のタマホーム社員から「“ワクチン禁止令”が出ている。何とかしてほしい」という旨の悲痛な叫びが届けられていた。社員やその家族らの情報提供を、ひとつずつ、社員証などを見せてもらったうえで確認する。勤務する支店や職種は違えど、10件以上に及んだ証言は同じ事実を示していた。2018年に創業社長だった父・康裕氏(71、現会長)の後を継いだ二代目社長・伸弥氏の“ご意向”である。

 1カ月前の6月初旬、ほぼ全社員がオンラインで視聴した「経営方針発表会」ではこんな一幕があった。玉木氏が突然、「ワクチンを接種したら5年後に死にますからね」と口走ったのだ。社員のA氏が明かす。

「ギョッとしました。その後『5Gがコロナ感染を引き寄せる』という意味のことも言いました。まったく理解できず、不穏な予感がしました」

社内の“5Gに注意”メール

 約10日後の6月中旬、玉木氏は幹部に対し、ワクチンを社員が接種できなくなるような指示を出した。「ワクチンを接種した場合は無期限の自宅待機」「(自宅からの社用)PCへのログインは禁止」などのルールが決められたのだ。ある支店に勤務する社員の親族・B氏が語る。

「ワクチンを打てば出社を拒まれ、それでも働きたければ『モデルルーム周辺の草むしり』や『配置転換』と言われ、閑職への異動がほのめかされる。表向きは『打つか打たないかは個人の判断』とも言っているようですが、実質は『打つな』に等しい。持病があって早めに打ちたい人もいるのに、理不尽です」

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source : 週刊文春 2021年7月29日号

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