「学歴証明書はありますけど、もう自民党東京都連の髙島直樹幹事長にお見せしていますから」
小誌先週号が経歴詐称疑惑を報じた自民党の土屋美和都議(43)。地元支援者らを前に、こう言い張っているという――。
都議選で世田谷選挙区から初当選した“美人都議”の土屋氏。菅義偉首相と「メル友」なのがウリで、選挙戦でも菅事務所の支援を受けた。改めて政界遍歴を振り返っておくと、
「16年に自民党の参院候補の公募に手を挙げ、最終まで残るも出馬ならず。19年の神奈川県議選に出馬し、菅氏と縁ができた。菅氏の推薦で丸川珠代氏の選挙を手伝っていた時期も。直近は、二階派の門博文衆院議員の私設秘書でした」(都政担当記者)
告示前のチラシなどでは最終学歴は〈ニューヨーク大学経営大学院修了〉としていた。ハーバード大学経営大学院と並び称される世界屈指の名門ビジネススクールである。しかし、小誌が同大に照会したところ、土屋氏が経営大学院で授業を受けたり、学位を取得したりした記録は存在せず、他学部の、卒業単位にならないコースの受講歴を確認できただけだった。
大学側が存在しないと明言する学歴の証明書を、どうやって髙島氏に見せたのか。当の髙島氏に尋ねると、「個人情報なので現時点で説明できることはなにもないッ! 以上ッ!」。
公選法235条では、当選のために虚偽の経歴を公にした場合の罰則を規定し、過去には当選無効の事例も。03年の衆院選では民主党(当時)の古賀潤一郎氏が選挙公報などに記載した「ペパーダイン大学卒」の学歴に疑義が呈され、同党を除名された後、検察の事情聴取を受け議員辞職した。
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source : 週刊文春 2021年7月29日号