「なぜ当然のことを言って非難される」星野に背いた落合は井手を前に吐露した。
(すずきただひら 1977年千葉県生まれ。日刊スポーツ新聞社に入社後、中日、阪神を中心にプロ野球担当記者を16年経験。2019年よりフリー。著書に『清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実』、取材・構成担当書に『清原和博 告白』、『薬物依存症』がある。)
このまま落合に監督を任せていていいのか? 球団の編成担当である井手峻(たかし)は、本社の役員からそう問われるたび、繰り返してきた。
「落合に任せておけば大丈夫です」
そう確信するに至る実体験が井手にはあった。

それは、まだ井手が球団フロントになって3年目の1989年のことだった。平成という時代が幕を開けたばかり、昭和の影が色濃く残る1月半ば、中日の4番バッター落合は、長野県南部の昼神温泉で自主トレーニングを公開していた。
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source : 週刊文春 2021年1月14日号