23年にわたって小誌にコラムを書き続けた小林信彦さん。連載を終え、スターたちとの交友や五輪、今後などについてを語った。
(こばやしのぶひこ 1932年東京生まれ。早稲田大学文学部英文科卒業。『ヒッチコックマガジン』編集長を経て作家に。「丘の一族」「家の旗」などで芥川賞候補。2006年『うらなり』で菊池寛賞受賞。近著に『決定版 日本の喜劇人』。)
1998年から続く、小林信彦さんの名物コラムが7月8日号をもって、最終回を迎えた。最終回のタイトルは〈数少い読者へ〉だったが、編集部には「読者は決して少なくなかったはずです」という愛読者からの手紙が殺到した。
今回は「あれっ?」っていうぐらい反応(読者からの手紙)が多かった。ありがたいことですね。
もともと文春で神吉(かんき)拓郎さん(作家・1994年没)がコラムを連載されていたんです。僕は当時葉山に住んでいて、神吉さんとはご近所で交流もあったので、応援してたんですが、意外と早く終わってしまった。何年も後に、文春の編集部から「コラムを書きませんか」と話があって、後を継ぐつもりで始めたんです。
連載第1回では、幼い頃から身体が弱く、20歳まで生きるのは難しいと医師に言われていた小林さんが、父が亡くなった年齢である〈50歳〉を迎えたときの感慨がこう綴られている。
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source : 週刊文春 2021年8月12日・19日号