未だ猛威をふるい続ける新型コロナウイルス。感染は全国に拡大し、感染者数は過去最多を更新した。そんな中でも厚労省の司令塔2人は逢瀬を重ね、五輪開催を模索する動きはやまず、大物司会者は突然の降板劇。誰もが“コロナの落とし穴”に迷い込んでいる。
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不可解な動きを見せた橋本岳氏
朝から雨が降り続き、気温も上がらず梅雨寒となった7月17日の金曜日。東京都の新規感染者数は前日の286人をさらに上回る、過去最多(当時)の293人を記録、厚労省内には激震が走っていた。
だが、省内でコロナ対応に奔走しているはずの副大臣、橋本岳衆院議員(46)は、不可解な動きを見せていた。午後8時25分頃に厚労省を出て一人で公用車に乗りこむと、車で10分とかからない赤坂Bizタワーへ。地下のショッピングフロアへ向かうとATMで現金をおろし、トイレに入った。出てくると、さっきまでの白くて目立つかりゆしウェアから、濃紺の地味なポロシャツに着替えている。そのまま高級スーパーに入ると時間をかけて食べ物を物色。缶のレモンサワーとグレープフルーツサワーを1本ずつ、大小2つのサラダ、フルーツゼリーを2つなど、いずれも2人分を購入すると、地上へ戻り、公用車ではなく流しのタクシーに乗車する。5分後、普段は衆議院赤坂宿舎で暮らす橋本氏は、なぜか、参議院麹町宿舎の新宿通り方面入り口、通称「裏口」の前にタクシーをつけた。
赤坂から向かう場合、多くの議員や記者らが出入りする紀尾井坂方面の「正面玄関」が近くて便利なのに、わざわざ遠回りして裏口で降りたのだ。午後9時10分、物慣れた様子で扉を開け、参院宿舎内に消えていった。
それから約7時間後、午前3時55分頃。辺りはまだ暗く、雨が降りしきる中、前夜と同じ服装で裏口から姿を現した橋本氏。新宿通りに出ると、雨を避けずに傘をわざわざ横向きに、通りの車に向かって差し出して顔を隠す念の入れよう。やがてやってきたタクシーに急ぎ足で乗り込み、4人の子供が待つ衆議院赤坂宿舎へと帰っていった。

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source : 週刊文春 2020年8月6日号