二階俊博幹事長の最側近として知られる林幹雄・幹事長代理(74)。その林氏の長男で、後継者と目される林幹人・千葉県議(47)が、林氏からの寄附金100万円を政治資金収支報告書に記載していないことが、「週刊文春」の取材でわかった。幹人氏は収支報告書を修正する考えだという。
1993年に初当選した林氏。経産相などを歴任し、現在9期目のベテランだ。
「二階氏の会見や会食には必ず付き従っています。先日も与党幹部の5人会食が批判されましたが、本来は自公の幹事長、国対委員長4人の会談だった。ところが二階氏には“通訳”代わりの林氏が必要だったため、5人になってしまったのです」(政治部記者)
実は、林氏は今期限りで政界を引退し、次期衆院選は幹人氏が出馬する方向で調整が進んでいた。
「実際、幹人氏は6月頃から辻立ちを始め、7月下旬にも『親父は引退する』と言っていました。人脈はもちろん、政治資金の面でも、世襲政治家である幹人氏は父親の力を借りています」(県連関係者)
例えば、林氏が代表を務める政治団体「大樹会」の2019年分収支報告書によれば、同会は2019年1月21日、幹人氏が代表を務める「自由民主党千葉県成田市第三支部」あてに100万円の寄附金を拠出している。だが、「自由民主党千葉県成田市第三支部」の2019年分収支報告書には、この寄附金の収入の記載がない。
政治資金規正法に詳しい神戸学院大の上脇博之教授が指摘する。
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source : 週刊文春 2021年9月2日号