人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
既成の概念を取っ払って先ず、その形状から疑ってみること。それが研究というものである。
たとえそれが、一般的に“大人のおもちゃ”と呼ばれるものであれ、かつて日本にも存在したアニミズムの影響を見出すことが出来るかも知れない。
ここでは敢えて“男性器を模したとされる”と記すが、近代では可動+バイブレーション機能を搭載した通称“バイブ”がその顕著な例である。
欧米のものは“ディルド”と呼ばれ、裏輸入された当初は「イヤだわぁコレ、モロじゃない?」と、そのリアル過ぎる形状に引くケースもあったと聞くが、それは何も国産品が技術面で遅れを取っていたわけじゃない。いや、むしろ運慶・快慶の時代よりリアリズムに於いては世界水準を遥かに越えていたと言っても過言ではないだろう。
しかし、そうはしなかったのは何故か? 答は至極、簡単である。日本の法が許さなかったからだ。
だから形状を歪にすること(例えば亀頭部に顔を作り“こけし”に見立てるなど)で土産物の類とした。
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source : 週刊文春 2021年9月23日号