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河野太郎に菅が渡した高級ホテル選対事務所 応援団は竹中平蔵 玉川徹の怪

新聞・TVが報じない総裁選

「週刊文春」編集部

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自らを「ドリアン」と表現
自らを「ドリアン」と表現

 世論調査ではトップを走るが、極端な政策や奔放な言動が不安視される河野太郎ワクチン相(58)。「日本のトランプ」とも呼ばれる男を応援するのは――。

「河野が強い。石破は出ないんだから、石破が河野につけば絶対勝てるだろ」

 周辺にそう語るのは、菅義偉首相だ。

菅首相も河野氏の応援団
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「退陣表明直後は覇気がありませんでしたが、ここに来て、総裁選に絡む気満々で議員や党員に電話をかけまくっている。安倍晋三前首相側にも『決選投票にせず、河野で一発で決めてはどうですか』と持ち掛けていました」(官邸関係者)

 フルスペックの総裁選ともなれば、多くのカネや人が動く。その司令塔となる場が選対事務所だが、

「総裁選に出馬予定だった首相は8月下旬、新田章文秘書官や佐藤勉総務会長らと国会近くの『キャピトルホテル東急』5階に選対事務所を構える準備を進めていました。キャピトルは官房長官時代から頻繁に利用してきた首相の“別宅”のようなホテル。ところが一転、総裁選出馬を見送ることになったのです」(同前)

 そこで河野氏と同じ麻生派に所属する佐藤氏は、河野陣営に、

「首相が使う予定だったところが空いているよ」

 と伝えたという。

「首相からもキャピトルの利便性を聞いていたのでしょう。実際に河野氏はキャピトルに選対事務所を構えました」(政治部記者)

 

 首相の支援を得る一方で、河野氏の応援団には、普段は菅政権を舌鋒鋭く批判している面々も目立つ。

 小誌が9月2日発売号で報じた河野氏の「パワハラ音声」。資源エネルギー庁の幹部に「日本語わかる奴、出せよ」と声を荒げた場面などを詳報したが、実は発売前日の朝の番組でこんな発言をした人物がいた。

「週刊誌が河野さんのいわゆるバッシング記事を用意しているという話も聞いています」

 記事の情報を事前に入手し、その内容を公共の電波で「バッシング」と評したのは、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテーター・玉川徹氏だ。

 発売当日の放送でも、

「経産省とエネ庁が原発を推進したいことに対して、河野さんと小泉進次郎さんはそこを何とか押し留めようとしている(略)こんなのパワハラって言わなくて」

 などと、河野氏の擁護を重ねている。

 玉川氏を直撃した。

――記事の情報は、河野氏サイドから?

「どういうところから情報を得ているかなんて言うわけないじゃないですか。しかるべき筋を通してもらえますか。テレビで喋ってるのは、テレビ朝日の仕事として話していますので」

テレ朝社員の玉川氏(「羽鳥慎一モーニングショー」より)

 以前から、河野氏の「脱原発」政策に期待を寄せてきたのが、古賀茂明氏。15年には、報道ステーションで「I am not ABE」のフリップを掲げたことで物議を醸した元経産省幹部だ。

 ただ、河野氏は9月10日の出馬会見では脱原発を封印。それでも応援を続けるのか。古賀氏に聞いた。

「まずは総裁にならないといけないので、ネコを被ってね。河野太郎の良いところは、官僚を論破しちゃう。それを国民の前で見せれば、自ずと原発は止まると思うので。非常に高い理解力と情報発信力で、『原発、ハンタ~イ!』みたいなレベルじゃなく、論理的に国民を説得して欲しい」

 逆に最近になって、突然、脱原発を強く打ち出した男もいる。パソナグループ会長の竹中平蔵氏。今年2月、自身のツイッターで〈ハッキリ言います。私は「脱原発」です〉と投稿したのだ。

脱原発派になった竹中氏

「ちょうどエネルギー政策を中心に、河野氏が政権内で発言力を強めていた時期。機を見るに敏な竹中氏は河野氏への接近を図ったのでしょう。今年3月には竹中氏と河野氏はイベント『G1サミット』に揃って出席しています。ハンコ廃止などの議論があり、竹中氏は『河野大臣らしい非常に強いメッセージ』と持ち上げていた。近頃はカーボンニュートラルにも言及するなど、歩調を合わせています」(政治部デスク)

 河野氏に選対事務所などについて事実関係の確認を求めたが、期日までに回答はなかった。

 首相から玉川氏まで。応援団の存在は河野氏の後押しとなるか、それとも――。

永田町の自民党本部

source : 週刊文春 2021年9月23日号

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