五輪開会式の作曲担当だったが、雑誌で“障がい者イジメ”を語っていたことが発覚し、辞任に追い込まれる。手掛けた番組は放送を見合わせ、出演予定のイベントも辞退。表舞台から姿を消していた男が初めて語った――。
(なかはらいっぽ 1977年、佐賀県生まれ。19歳で上京し、2008年からノンフィクション作家として活動。著書に『私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝』(文藝春秋)、『「㐂寿司」のすべて。』(プレジデント社)等。最新刊は『本当に君は総理大臣になれないのか』(講談社))
「これまで味わったことのない恐怖感がありました。事務所に家族への誹謗中傷、殺害予告も届きました。しばらく家には帰れなかったので、ホテルに避難したりして。まともな精神状態ではいられず、7キロほど痩せました。ただ、自分の浅はかで愚かな行為が招いたことですので……」
9月上旬、小山田圭吾氏(52)は取材場所に黒のパンツに白の半袖シャツ姿で現れた。90年代の音楽シーンを席巻した“渋谷系”のカリスマは、心なしほっそりしたように見える。緊張していたのだろう。時折、声を震わせながら、約2時間のインタビューに応じた。
過去の“障がい者イジメ”が発覚し、東京五輪開会式の作曲担当を辞任して以降、メディアの取材に答えるのは初めてとなる。なぜいま、沈黙を破ったのか。
「今回の騒動について、どこかのタイミングで、自分から説明をすべきだと考えていました。また改めて謝罪の思いも伝えたかった。ただオリンピック・パラリンピックには、僕のことで迷惑をおかけした関係者の方が大勢いらっしゃいます。話をするにしても、全ての行事が終了したタイミングにしたいと考えていました」
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source : 週刊文春 2021年9月23日号