社長が1年で交代、長男は退任 ヤマダHD「後継者問題」の痛恨事

THIS WEEK「経済」

森岡 英樹
ニュース 社会 経済 企業

 家電量販店最大手ヤマダホールディングスは、健康上の理由から、三嶋恒夫社長(62)が9月30日付で退任すると発表した。代わりに、8年ぶりに社長を兼務することになったのが、創業者の山田昇会長(78)だ。

「巣籠もり需要を追い風に、今年3月期の経常利益は前期比約2.1倍の約1000億円だった。ただ、株価は伸び悩んだまま。少子高齢化やEコマースが加速する中、戦略の練り直しも求められています」(金融関係者)

 山田氏の社長復帰は、今回が初めてではない。13年6月、2期連続の減収減益決算を受け、社長以下の取締役を一段階ずつ降格させる異例の人事を断行。会長だった山田氏は一時、社長に復帰していた。

「九州男児で、気骨のある男。苦労人だけに、経営にはとにかく厳しい」

 山田氏を知る大手銀行の元役員はこう指摘する。

 宮崎県出身の山田氏。高校卒業後、上京し、63年に日本ビクターに入社した。前橋工場で品質管理などを担当していたが、退職金などを元手に83年にヤマダ電機を設立。00年に東証一部上場を果たした。

「全国チェーンに三番四番はあり得ない。一番二番は利益が出るが、三番は利益がなく、四番は潰れる」と公言する。販売店の買収などを重ね、近年は住宅分野にも事業を展開。19年には大塚家具を“救済”したが、再建叶わず、大塚久美子社長は引責辞任した。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2021年9月30日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

新規登録は「初月300円」から

今すぐ登録する≫