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神戸山口組崩壊 髙山清司若頭のコワすぎる一言

「週刊文春」編集部
ニュース 社会

 9月16日、国内最大の特定抗争指定暴力団・山口組は、抗争を続けてきた神戸山口組の元中核組織・山健組が、復帰することを認めた。6年以上に及ぶ分裂抗争が事実上終結したのだ。

 2015年、弘道会一強の山口組に不満を持つ勢力が袂を分かち、山健組の井上邦雄組長(73)をトップとする神戸山口組を結成。

山健組の四代目組長だった井上氏

「16年から20年までに発生した、山口組と神戸山口組の対立に起因する事件は約80件。今年5月と8月には神戸山口組系組長が銃撃された」(社会部記者)

 抗争の中で、神戸山口組は崩壊の一途を辿る。17年、若頭代行の織田絆誠(よしのり)氏(54)が離脱し任侠山口組(現・絆會)を結成。昨年7月に山健組が離脱、最高幹部らも次々と引退を表明する。昨年末時点の組員数は山口組約3800人、神戸山口組が約1200人だった。

「警察の規制強化や、コロナ禍での資金繰りの悪化でどの組も本音では抗争どころではないが、井上氏は多額の上納金にあえぐ傘下組織の窮状もどこ吹く風。幹部が井上氏に引退を迫る場面もあったが拒否。古参の組長らも愛想を尽かした」(兵庫県警関係者)

 一方、あくまで強硬姿勢を貫いたのが、19年に出所した、山口組・髙山清司若頭(74)だ。

 

「組指針は5年連続で再結集を意味する〈和親合一〉。刑務所内でも『山口組を一つにする』と語っていたという」(同前)

 悲願の山口組統一の鍵となったのが、山健組の中田浩司組長(62)。19年、髙山氏の出身母体・弘道会系組員銃撃の実行犯として、殺人未遂容疑で勾留中だ。中田氏は水面下で復帰を模索するも、これまでは髙山氏が認めなかった。今回、中田氏の幹部での復帰が認められたが、その理由は何か。

「配下の組員が狙われたとはいえ、髙山氏は、身体を張った中田氏の実行力をヤクザの行動原理として評価している。ただ、中田氏の勾留は長期に及ぶと予想され、出所して幹部に就任する可能性は低いとも踏んでいる。抗争の早期終結で、特定抗争指定が解除される期待もある」(捜査関係者)

 8月末、工藤会の野村悟総裁に下された死刑判決も抗争の行方に影響を与えた。

「配下の組員の起こした殺人事件で、直接証拠がなくても指揮命令を認定した司法判断は、他団体の抗争にも抑止力として働く」(同前)

 9月1日、山口組は銃を使うなとの指令を出す。無用な抗争を止める狙いだ。

 ただ、井上氏だけは例外との声も。

「解散して引退するなら命まではとらない。水に流す」

 髙山氏は周囲にこう語っているという。

「逆に言うと、『解散して引退しなければ水には流せない』、命を狙われる危険があるということ」(前出・記者)

 節目となるのが12月13日、暴力団の新年行事にあたる“事始め”だ。

「首謀者の井上氏が引退すれば、身内から報復を受ける可能性もあるが、井上氏も髙山氏の恐ろしさは認識している。事始めまでに県警に解散届を提出するなど、何らかの動きがあるのではないか」(同前)

 井上氏の出処進退に注目が集まる。

8月には神戸山口組系組長が銃撃された

source : 週刊文春 2021年9月30日号

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