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山下智久退所! ジャニーズとの確執〈全真相〉

「週刊文春」編集部
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「トモはすでに日本にいません。ここ最近、『ジャニーズにいると思うように動けない』と不満を訴えていました」(山下の知人)

 10月末でジャニーズ事務所を退所していた山下智久(35)。11月10日午後4時半に週刊文春が「スクープ速報」として退所を報じると、その3時間半後、ジャニーズ事務所もHPで正式に公表した。

 この大きな決断の背景には、長年にわたり積み重なっていった、事務所に対する“不信感”があった――。

◆ ◆ ◆

 山下は1996年、11歳でジャニーズ事務所に入所。滝沢秀明に憧れて事務所に履歴書を送ったという。

「滝沢が名づけた“山P”の愛称で人気を集め、2003年結成のNEWSでセンターを任された」(同前)

 05年に亀梨和也(34)と共演したドラマ『野ブタ。をプロデュース』(日テレ系)で大ブレイク。その後も主演ドラマでヒットを連発し、地位を確立していく。

 そして人気絶頂期の11年に「ソロ活動に専念したい」とNEWSを脱退。

「NEWSを管轄する藤島ジュリー景子氏(現社長)のもとを離れ、SMAPのマネージャーをしていた飯島三智氏の下で活動するようになった」(芸能プロ関係者)

 運命が暗転するのは16年、飯島氏が独立し、SMAPが解散してからである。

「独立の噂が立つと、彼はジャニー喜多川氏に『独立の画策なんてしません』と早々に残留を宣言。ジュリー氏に再び忠誠心を見せましたが、飯島さんの後ろ盾が無くなり次第に干されていく。やがて『このままジャニーズにいて、現状に甘んじていいのか』と危機感を抱くようになったのです」(同前)

 山下は自分で仕事を見つけようと、17年に家族を代表に個人会社を設立。海外に活路を見出していった。

 18年6月にはジャニーズで初めて中国版SNSの「Weibo」に公式アカウントを開設。翌年に出演した中国・香港映画『サイバー・ミッション』では中国語と英語で演技をこなした。

「今でこそ木村拓哉も『Weibo』を使っているが、ジャニーズはSNSの活用に消極的な上、先輩のやっていないことを許可しない社風がある。山下は海外ファン獲得のために事務所を譲歩させ、開設にこぎつけた。英語の勉強ではLとRの発音を何度も反復練習し、今では海外の実業家に自らアポを取れるほど上達しています」(同前)

 日本語と英語で投稿しているインスタグラムのフォロワー数は、日本の男性芸能人1位の497万人。そうして海外市場を自ら開拓していくことで、強力な“援軍”を味方につけた。

「19年に、ハリウッドスターのウィル・スミスの会社『ウェストブルック・エンターテインメント』(WE社)と北米でのマネジメント契約を結んだのです。同社には日本人役員が在籍し、日本法人も構えています」(海外ジャーナリスト)

ウィル・スミスとの2ショット(山下のインスタグラムより)

 現在、世界中で配信している日欧共同制作のドラマ『THE HEAD』(Hulu)ではメインキャストとして全編英語で微生物学者を演じ、話題となった。

「昨年夏にスペインのカナリア諸島などで3カ月にわたり撮影しましたが、スタッフや共演者と難なくコミュニケーションを取っていたそうです。この作品でさらに海外での仕事に自信を深めていました」(同前)

「もっとグローバルに活躍したい」と願う山下と事務所との距離はさらに広がり、所属している意味が見出せなくなっていく。

 そして今年6月、ついに退所届けを提出した。

「これから海外での活動に重きを置くならば、そのノウハウがないジャニーズは足枷になると考えたそうです。山下は年内での退所を希望したが、事務所は来年3月までの契約を提案。3月退所で一度、双方は合意しました」(事務所関係者)

 ところが合意から2カ月後、山下にスキャンダルが持ち上がったのだ。

 8月7日、「文春オンライン」が「女子高生モデルとの飲酒および高級ホテルへの“お持ち帰り”」を報道。山下は8月17日から「一定期間の活動自粛処分」を受けた。

「酒席に同席していた亀梨は厳重注意にとどまり、映画の舞台挨拶での簡単な謝罪をもって“無罪放免”に。さらに相手女性が20歳以上だと偽っていたことが発覚し、報道後、山下に対して謝罪している。それでもジャニーズはコロナ禍での長時間にわたる会食を問題視。山下を年内まで活動自粛とする予定でした」(スポーツ紙記者)

 山下は亀梨との処分の差に「なんで自分だけが厳重注意以上の処分を受けないといけないのか」と納得していなかったという。

「事務所はジュリー氏が目をかける亀梨と比べ、すでに退所が決まっている山下をかばう必要はないと判断したのです」(同前)

 活動を自粛している間も事務所への不信感はさらに深まっていく。そんな中、ハリウッドから映画のオファーが舞い込んだのだ。

“自主退所”してトロントへ

亀梨との処遇の差にも不満が

「撮影が迫る中、自粛期間が明けないと参加できないことから山下は退所を決意。10月末での退所の意向を事務所に伝え、“自主退所”という形をとって撮影地のカナダ・トロントに飛んだ。ハリウッドのスタジオがジャニーズとの契約問題を危惧したことから、事務所も10月退所を認めざるを得なかったそうです」(前出・山下の知人)

 事務所は“海外逃亡”だと憤っているという。

「亀梨と再びユニットを組んで今年4月にアルバムをリリースし、5月と6月に4日間のドームコンサートを行う予定だった。コロナで延期になりましたが、後に実現すれば、コンサートやグッズ収入で20億円以上の収入が見込めました」(前出・芸能プロ関係者)

 実はこうしたギャラをめぐっても、山下は事務所に不満を持っていた。

「ソロコンサートを開いた時、『会場を満員にしてもギャラは100万円ももらえなかった』と苦笑していました。彼はファンクラブ収入の配分も疑問視しており、タレント側に還元されるようになったのは今年になってからでした」(同前)

 退所する山下には今後、“茨の道”が待ち受ける。SMAPの解散以降、元ジャニーズが民放ドラマや大手配給会社の映画に出演した例はこれまでにない。山下の代表作『コード・ブルー』(フジテレビ系)は第3シーズンまで放送され、18年の劇場版は興行収入93億円の大ヒットを記録。続編を望む声は大きい。

「山下は『出られるものなら出たい』と続投に意欲をみせているが、ジャニーズ事務所との関係を重視するフジがオファーすることはないでしょう」(同前)

 ジャニーズ時代に親しかった赤西仁(36)や錦戸亮(36)らとの再共演も、「今は交流しておらず、可能性はゼロに近い」(同前)という。

「これからは実力社会のハリウッドでオーディションを勝ち抜いていかないといけない。ただトロントで撮影中の映画以外にも、ハリウッドの人気監督が手がける海外ドラマの出演も決まっているそうです」(同前)

『ELLE JAPON』6月号で「目の前にある壁に臆せず挑み続けたい! その先に広がる世界がある」と語っていた山下。ジャニーズ帝国の大きな壁を乗り越え、羽ばたけるか。

source : 週刊文春 2020年11月19日号

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