週刊文春 電子版

抗不安薬、睡眠薬、胃薬、感冒薬… 「薬がつくる認知症」にご用心!

神保 順紀
ライフ 医療 ヘルス

1日数種の薬を飲むウチの親、最近どうも様子が変だ。医師に診せたら抗認知症薬を処方された。これで一安心――。だが待ってほしい。その「多剤併用」が、逆に認知症への道を開いてしまうこともあるのだ。本当に必要な薬はどれなのか。まずはそれを見極めよう。

 

「処方された抗認知症薬のアリセプトをやめて、7、8種類飲んでいた持病の薬を2種類まで減らしてもらいました。すると、まず夜間のせん妄(幻覚、妄想などによる興奮、錯乱といった症状)が出なくなり、認知症のようなボーッとしつづける症状も改善し、以前の母に戻ってくれたのです」

 こう話すのは、大阪府在住の吉岡明子さん(仮名・58)だ。80代の母親が認知症と診断され、抗認知症薬を飲み始めたところ症状が急激に悪化。慌ててセカンドオピニオンを求め、認知症専門医に相談すると、「不要な薬が多く、それが原因」と言われたという。

 認知症患者数は増加の一途を辿っている。だがその中には、実は薬が原因で認知症になっている高齢者が数多く存在しているのだ。

「薬害認知症」がある

 2025年には患者数が全国で700万人を超えると予想されている認知症。わずか4年後には、65歳以上の5人に1人が認知症という時代になるのだ。また認知症予備軍とされるMCI(軽度認知障害)の人は12年の時点で約400万人とされ、すでに65歳以上の4人に1人があてはまっていることになる。

 認知症にはアルツハイマー型、レビー小体型、脳血管性などがあるが、発症すれば進行を抑えることはできても、元の状態に戻す治療法は、現時点では無い。

 認知症の一番の原因は「加齢」である。長生きすればするほど脳も老化し、認知症になりやすくなる。また、糖尿病や高血圧といった生活習慣病や運動不足、偏った食生活、喫煙習慣、さらには孤独、難聴なども認知症発症のリスクを高めることがわかっている。

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source : 週刊文春 2021年1月14日

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