M-1はいわば漫才師の甲子園。決勝に出場できるか否かは天地の差。「結成15年以内」という制約のもと、一夜でスターにのし上がれる夢舞台を目指した二人の男のラストイヤー。そこに笑いの神が舞い降りた。なのに……。男は夜空に叫んだ。「M-1のアホーッ!」。
◆◆◆
出番は、15番目。後ろから2番目という絶好のネタ順だった。
「ラストイヤーで、やっと流れが来ましたね」
抽選に臨んだプラス・マイナスの岩橋良昌は、そう振り返った。
2018年12月2日。M-1グランプリの敗者復活戦が始まる約2時間前、テレビ朝日の横に設置された特設会場では準決勝で敗れた16組による出番順抽選会が行われていた。
有力候補の一組、兄弟漫才のミキは4番目のクジを引いた。弟の亜生が言う。
初月300円でこの続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
電子版+雑誌プラン
29,500円一括払い・1年更新
2,458円/月
既に有料会員の方はログインして続きを読む
有料会員になると…
世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!
- スクープ記事をいち早く読める
- 電子版オリジナル記事が読める
- 音声・動画番組が視聴できる
- 会員限定ニュースレターが読める
source : 週刊文春 2020年1月16日号