福岡なりすまし市議の虚飾人生 自己破産の過去、“共犯”の維新候補と同棲

「週刊文春」編集部
ニュース 社会 政治

 気温28度を超す熱帯夜だった8月8日未明。黒色の長袖、長ズボン姿の人物が周囲を警戒しながら集合住宅に忍び込むと、紙袋から焦った様子でビラを取り出し、次々と郵便受けに投函する。作業を終えると、防犯カメラを避けるかのように不自然に背中を丸め、ガニ股で立ち去っていく。

 この侵入者の正体は、日本維新の会所属の福岡市議会議員・堀本和歌子氏(41)だった。

〈旧統一教会の式典で元衆議院議員として偉大なる韓鶴子様に韓日トンネルへの賛意と、祝辞を述べさせていただきました!〉

配布された“なりすましビラ”

 A4用紙にぎっしりとプリントされたオレンジ色の文字。堀本氏は、同じ博多区から来春の市議選への出馬を検討している参政党の元衆議院議員・新開裕司氏になりすまし、約200枚のビラを博多区内の住宅に配ったのだ。新開氏が憤りを隠さず言う。

「その日は知人から『変なビラが入っとったけど』と朝から電話が複数かかってきた。近隣を訪ね歩くと、ビラが投函されたのは私の支援者の家ばかりで。無差別ではなく、特定の家に狙って撒いていたわけです」

元福岡市議の堀本氏(Twitterより)

 恐怖に震えた新開氏は2〜3週間かけ、防犯カメラの映像を複数入手。それらの映像の中に、犯人が乗っている車のナンバーが映っているものがあったという。

「弁護士に依頼して陸運局で照会をかけてもらうと、なんと堀本氏の所有する車だった。警察に足を運び、9月上旬に私文書偽造の罪で告発状を提出し、受理されました」(同前)

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source : 週刊文春 2022年11月10日号

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