なぜか「たった17日間」と決められて始まった、3度目の緊急事態宣言。五輪準備のアクセルと、人流抑制というブレーキを並行して踏み分ける難題を前に、菅首相と関係閣僚の足並みは乱れっぱなし。さらにこの間の対応を検証すると“失敗の本質”が見えてきた。
4月21日、18時過ぎ。首相官邸ではコロナ対策にかかわる大臣や事務方が一堂に会していた。加藤勝信官房長官、田村憲久厚労相、西村康稔経済再生担当相らに加え、ワクチンを担う事務方の藤井健志官房副長官補や首相の懐刀・和泉洋人補佐官らもいる。
間近に迫る緊急事態宣言発令に向け、その期間について協議する最中、“事件”は起こった。
「GWだから、強く、短期間に対策を打たないといけない。期間はもっと短くするべきだ」
そう主張したのは菅義偉首相。以前から「緊急事態宣言より時短(要請)をやればいいんだ」と菅氏は口にしており、宣言に積極的ではなかった。だが、普段は温厚な田村氏が、珍しく強い調子で抵抗を示す。
「絶対にそんなことはダメです!」
出席者の一人が言う。
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source : 週刊文春 2021年5月6日・13日号