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《スクープ撮》進次郎“女帝秘書”は公用車不正の常習犯 最近の口癖は「チャクラが」

「週刊文春」編集部
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迷走する“ポエム大臣”
迷走する“ポエム大臣”

 温室効果ガスの削減目標を巡る「46という数字が浮かんできた」発言で、世間をポカンとさせた小泉進次郎環境相。実は、その進次郎氏がかねてから寵愛する1人の女性がいる。妻の滝川クリステルではない。事務所の公設秘書だ。その彼女は大臣車を乗り回し――。

 4月23日夜放送のTBS系「news23」。菅義偉首相がこの前日、温室効果ガスを2030年度までに46%(13年度比)削減すると目標を掲げたことを受け、小泉進次郎環境相(40)が番組の単独インタビューに応じた。

「くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が」

 思わず、司会の小川彩佳アナも怪訝な表情で聞き返してしまう。

――浮かんできた?

 それでも、意に介さずこう胸を張るのだった。

「シルエットが浮かんできたんです」

小川アナ思わず怪訝な顔(「news23」より)
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 政治部デスクが言う。

「経産省が精緻に数値を積み上げても、現実的な削減幅は30%台後半が限界でした。シルエットが浮かんだだけで、政策目標の数値を決めるなど聞いたことがありません。それでも脱炭素社会の実現に力を注ぐ首相は、安倍晋三前首相と近い経産省より、同じ神奈川県が地元で以前から可愛がっている進次郎氏の意見を採用する。政策が正しいかは別にして、菅政権において進次郎氏の存在感は高まっているのです」

 次の首相に相応しい政治家を問う日本経済新聞社の世論調査(4月23日~25日)でも、河野太郎行政改革相(24%)、石破茂元幹事長(16%)に続く3位(14%)。今も根強い国民の支持を誇る。

 そんな進次郎氏だが、最近、番記者らの前で、

「チャクラが開く」

 と、口癖のように繰り返しているという。

「『チャクラ』とは、ヨガ用語で体のエネルギーセンターという意味。『チャクラが開く』とは、エネルギーの流れがスムーズになったということです。妻・滝川クリステル氏はたびたび、SNSに長男と親子ヨガを楽しむ様子をアップするほどヨガに熱心。進次郎氏もその影響を受けているのでしょう」(小泉家の知人)

“エネルギー全開”で環境行政を司る進次郎氏。だが彼には、妻の滝クリ以上に同じ時間を過ごしている女性がいる。テレビ出演や講演の際はほぼ同席し、傍らに寄り添っているのは、干場香名女氏(57)。進次郎氏の公設第一秘書である。

事務所を仕切る干場氏(「アドテック九州」公式サイトより)

「いまや干場氏は、進次郎事務所で“女帝”として君臨しているのです」

 そう明かすのは、環境省の幹部だ。彼女は一体、どういう人物なのか。

「干場氏は短大卒業後、三菱商事に入社。子会社のケンタッキー・フライドチキンに出向した際は『広報のプロ』としてメディアにも露出していました」(自民党秘書)

 元電通ディレクターの佐藤尚之氏が主宰する勉強会で進次郎氏と親しい元国会議員と知り合ったことから、17年に進次郎氏の秘書へ転身する。

「17歳年下の進次郎氏に惚れこんだのか、『私は妻みたいなものだから』と言って憚らなかった。進次郎氏が19年8月に滝クリと結婚した際は、ショックを受けて1人で傷心旅行に行っていました」(同前)

 それでも、当の進次郎氏は「メディアを選別するような干場氏の広報戦略を買ってきた」(同前)という。事実、20年には公設第一秘書へと“出世”した。

「次第に何でも『干場に聞いて』と言うほど彼女を信頼するようになった。今では記者のみならず、若手議員が進次郎氏とアポを取るにも、干場氏の許可が必要です。中には『干場さんを囲む会をしないと』と言っている議員もいました」(政治部記者)

 ただ、秘書の序列トップは本来、大臣秘書官の鍋倉正樹氏。小泉純一郎元首相の妹の夫で、長く小泉事務所を守る金庫番だが、

「干場氏はキャリアも立場も上の鍋倉氏を、『政治のことをよく分かってないのよね』とバカにしていました。移動の際には、鍋倉氏をアシに使うこともある。干場氏の仕事はブログの更新やメディア対応など広報業務が中心なんですが、口癖は『私は忙しい』。常に上から目線でモノを言うのです」(自民党関係者)

 そんな干場氏が仕切る様子に嫌気が差して、辞める秘書も続出している。

1年で5人の秘書が辞めた

「今年3月末には、役所からヘッドハンティングしてきた2人の秘書が退職しました。一人は復興政務官時代の秘書官でしたが、僅か1年で辞めた。もう一人は、同じく政務官時代、地方の市役所から内閣府に出向していた女性職員です。進次郎事務所には議員会館と地元で計7~8人前後の秘書がいましたが、1年で少なくとも5人が辞めてしまった。それでも、進次郎氏は気に掛ける素振りはありません。『干場さんに任せているから』というスタンスなのです」(同前)

 干場氏の存在によって、メルトダウンしていく進次郎事務所。そうした“女帝”のような振る舞いは、彼女自身の問題へと繋がっていく。

 環境省関係者が証言する。

「進次郎氏は近場の移動に電気自動車のリーフを使っていることもあってか、干場氏は、大臣公用車のアルファードを我が物のように乗り回しているのです」

 過去に公用車を巡っては、小誌18年4月25日発売号で、林芳正文科相(当時)が“セクシーヨガ”通いに利用していたことを報道。林氏は「公私のケジメをつけるべきだった」と謝罪を余儀なくされた。

 大臣秘書官経験者が言う。

「大臣といえども、送迎のいずれかが公務に関係していないと使えない。事務次官や局長クラスでも、自宅への送迎は山手線の範囲内でしか利用できません」

 公用車は税金で維持されているだけあって、厳しい運用ルールが定められているのだ。そもそも、各省の公用車を単独で利用できるのは、政務三役や幹部官僚、大臣秘書官のみ。政務を担う公設秘書が単独で乗ることなど想定されていない。

 ところが――。

 4月20日午前11時50分、環境省を出発した大臣公用車のトヨタ・アルファードが、永田町の第一議員会館へ到着した。車寄せから降りてきたのは、小泉氏ではなく、干場氏だ。アルファードは一旦、誰も乗せずに環境省に戻ったが、午後1時45分に再び環境省を出発し、議員会館に到着。再び干場氏を乗せ、環境省で降ろすのだった。

4月20日、1人で降りて

 この日だけではない。

 2日後の4月22日午前11時すぎ、今度は大臣室の女性職員が1人でアルファードに乗り込んだ。11時半に戻ってきた時に手にしていたのは、スープ専門店・スープストックトーキョーの袋。彼女がエレベーターで大臣室のある24階で降りると、入れ替わるようにスープストックの袋を持った干場氏が車寄せに登場。そのまま1人でアルファードに乗り、議員会館へ向かったのだった。

4月22日、1人で乗り込む

「干場氏は議員会館と環境省の往復では当たり前のように公用車を使い、ケンタッキーなどにランチを買いに行くために使っていたこともありました。見かねた環境省側から、事務所に注意したこともあります。ところが一時は1人で乗らなくなるのですが、すぐに再開させてしまう。最近では、秘書官室の庶務の若い女性職員を単独で公用車に乗らせ、ランチを買いに行かせたりもしています」(前出・環境省関係者)

干場氏は直撃に対して……

 確認できただけでも、3日間で2回に及んだ公用車の不正使用。小誌はこの前の週(4月13日)にも、干場氏が1人で国会から環境省まで利用しているのを目撃している。すなわち、彼女は公用車不正の“常習犯”なのだ。

 干場氏自身はどう考えているのか。4月23日、本人を直撃した。

――会館に行く際に、公用車に乗っていませんか?

「それが公務に繋がるケースは、秘書官とご一緒することはあります」

――1人で乗ったことは?

「ちょっと記憶にないです」

――昼食を職員に買いに行かせたことは?

「まとめて買ってきてもらうことはあります」

――公用車の運用ルールをご存知ですか?

「公用のために使うものっていう認識です。政務で使ったことはありません」

――大臣の信頼が厚い。

(笑ってかぶりを振る)

――干場さんに不満があり、3月にも秘書が2人辞めた。

「辞めたのは事実ですが、私のせいではありません。そのこと自体『へぇ』という感じです」

――進次郎氏が結婚をして傷心旅行に出かけた?

「旅行には行きました(笑)」

取材に応じる干場氏

 小泉事務所に、干場氏の公用車の単独使用や、女性職員に昼食などを買いに行かせていることについて事実確認を求めたところ、

「政務と公務を調整している政務秘書官は私(大臣)の指示で業務を行っており、業務の都合上、大臣室を不在としていることもある。そこで当該秘書が政務秘書官の指示のもと、私(大臣)のサポートや政務と公務の調整などを行っている。当該秘書が業務を行う中で公用車を使用することもあるが、公務を遂行する上で必要なことを環境省(秘書官室)が判断した場合に使用しており、問題ないと考えている」

 干場氏の振る舞いが原因で、退職者が出ていることについては、

「既に当事務所を退職された方に関わるご質問であり、退職者の数や退職の理由についても回答を差し控えさせて頂きます」

「チャクラ」発言と滝クリとの関連性についても、

「回答を差し控えさせて頂きます」

妻・滝クリの影響で……

 だが、環境省会計課に確認したところ、

「政務三役にも『政務の時には使わないで下さい』とお願いしています。公設秘書が公用車を利用するとは考えてもいない。(昼食を買いに行くのもダメか?)そうです。そんな利用は聞いたことがありません」

“女帝秘書”のルール違反を「問題ない」とし、事務所のメルトダウンを招いている進次郎氏。政治家としての足元が崩れつつある。

 

source : 週刊文春 2021年5月6日・13日号

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