怪死から3年、“紀州のドンファン”の殺害容疑で55歳下の元妻がついに逮捕された。「ラクしてお金が欲しい」と豪語し、パパ活、AV出演、ホスト遊びと無計画に生きてきた彼女はなぜ一線を越えたのか――。セレブに憧れ続けた半生を辿り、その“動機”に迫る。
会話中、その長い黒髪の女と目が合うことはほとんどなかった。視線が絶えず、スマホの画面に向けられていたからだ。端末にはバッテリーが常に装着。女は食事や風呂の時でさえ、スマホを手放そうとしなかった。
画面を覗き見ると、海外セレブらのインスタグラムをチェックしては、「いいね!」を押している。

2016年春。旅行を通じてA子さんが知り合ったのは、当時20歳の須藤早貴(25)だった。“スマホ依存症”を自認していたという早貴は地元・北海道札幌市の美容専門学校を出たばかり。A子さんには、あっけらかんとこう話した。
「資格は取れたけど、美容師になる気はなくって。親からは『だったら語学留学でもしなさいよ』って言われたけど、グーグル翻訳があれば十分だし」
在校中、美容室の実習を体験した早貴は、仕事の大変さを思い知る。友人に吐露したのが、次の言葉だ。
「私には向いてないよ。心が折れた。給料も安くて割に合わないし。私はラクしてお金が欲しいんだよね」
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source : 週刊文春 2021年5月20日号