「危機管理学部の皆さん、本日は、このように急遽集まっていただき、有難うございます」

　5月25日、日本大学の三軒茶屋キャンパスのアリーナ（体育館）で、学生たちにこう呼びかけたのは、同大学危機管理学部学部長の福田弥夫（やすお）氏（59）である。

◆ ◆ ◆

　学生用のポータルサイトに「危機管理学部をめぐる現在の状況について」との説明会開催が通知されたのは、前日の夕方のこと。

　会場の床には数百人の学生が座り、前には30人ほどの教員がずらりと一列に並ぶ。学生の間からは「俺たちも被害者なんだよな」「もうSNSでライブ中継してやろうか」といった声も漏れる中、福田学部長が震える手に原稿を持って冒頭のごとく話し始めると会場内は静まりかえった。

「今回の問題は、時間の経過とともに、日本大学の危機管理に対する批判となり、それが危機管理学部への批判となっています」

　福田氏が続ける。

1. TOP
2. ニュース
3. 日大・危機管理学部学部長は涙目で「今回は教訓の宝庫」