塚原千恵子の「往復ビンタ、腹蹴り」 体操協会の女帝に決死の告発

「週刊文春」編集部
ニュース 社会 スポーツ

 コーチによる体罰、そして塚原夫妻のパワハラ。女子体操界に突如巻き起こった騒動によってパンドラの箱がついに開いた――。「暴力は断じて許されない」。協会幹部はそう繰り返してきたが、本誌の取材によって明らかになったのは女帝による恐怖支配の実態だった。

◆ ◆ ◆

「私が朝日生命体操クラブにいた現役時代は、練習で技がうまく決まらないと『やる気あんのか!』と顔面を平手でしょっちゅう殴られていました。一発で終わる時もあれば、逃げようとして『何で逃げる!』ともう一回叩かれたりもしました。体調管理に失敗し、体重がオーバーしている時はお腹を前から蹴られたこともあります。(宮川)紗江が練習中に一時間立たされていたことが行き過ぎた指導であるかのように言われていましたが、私は一日中立たされたことが何日も続きました。時代が違うとはいえ、謝りに行っても聞き入れてもらえなかった当時の日々を思い出し、『一時間なんて休憩のうちだよ』と思ってしまったほどです」

塚原千恵子女子強化本部長「黙ってないわ」

 1980年代に活躍した元女子選手は、日本体操協会の“女帝”と呼ばれる塚原千恵子女子強化本部長(71)と夫で協会副会長の塚原光男氏(70)の“暴力指導”を苦笑交じりにこう振り返った。

「今の彼女はまるでモンスター」

 リオデジャネイロ五輪女子代表の宮川紗江選手(18)の“パワハラ告発”が、これまで体操界でタブーとされてきた塚原夫妻への批判の連鎖を呼んでいる。

会見を開いた宮川選手

 協会側は「たとえオリンピックのためだとしても暴力は断じてゆるさない。暴力の根絶を徹底していきたい」と繰り返す。だが、その協会を牛耳る塚原夫妻の暴力指導については、これまで一切、語られることはなかった。

 90年代に日本女子体操界を牽引した元日本代表は、千恵子氏をこう評する。

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source : 週刊文春 2018年9月13日号

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