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日産「極秘チーム」 ゴーン追放「一年戦記」 週刊文春だけが書ける実名秘録

「週刊文春」編集部
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 日産自動車役員の一人は、ある女性がフェイスブックに綴ったメッセージに目を疑った。投稿日は2017年12月27日。夫から受けてきたDVが赤裸々に明かされていたのだ。

〈3人の子どもたちが成長し家を出て行ったある日、彼は私を殺そうとした〉

 その女性はリタ・ゴーンさん(53)。11月19日、東京地検特捜部に逮捕された日産会長(当時)兼ルノーCEO、カルロス・ゴーン氏(64)の前妻だ。

 この役員は昨年12月の段階で、ゴーン氏を巡る問題を極秘裏に調査していた。私的流用など浮かび上がる数々の疑惑。リタさんの投稿を見つけたのは、その最中のことだった。

 彼は後に、ごく僅かな社員が“ゴーン追放”のために集った「極秘チーム」の一員となる。チームは水面下で不正行為に関する証拠固めを行い、特捜部に資料を提供。今回の逮捕に結びつけたのだった。

“ルノーに呑み込まれる”という危機感

「容疑は10年から14年度の有価証券報告書に、実際の報酬は計約100億円だったにもかかわらず、約50億円と過少に記載していたというもの。ゴーン氏は09年まで約20億円の報酬を得ていましたが、10年に役員報酬の公開が義務付けられた。高額報酬批判を逃れるため、ゴーン氏は逮捕された代表取締役(当時)のグレッグ・ケリー氏(62)と共謀し、公開分を約10億円に抑え、残りの約10億円は会長退任後に受け取るというスキームを作り上げたのです」(捜査関係者)

年10億の巨額報酬

 仏ルノー副社長だった1999年、ルノー傘下に入った日産へCOOとして送り込まれたゴーン氏。当時倒産寸前だった日産を徹底したコストカットでV字回復させた。05年にはルノーCEOに就任。ルノー=日産アライアンス(連合)の頂点に上り詰めた。

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source : 週刊文春 2018年12月6日号

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