筒香が激白「指導者たちよ、日本野球を変えろ」

「週刊文春」編集部
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 日大アメリカンフットボール部の悪質タックル事件をはじめ、今年ほど日本のスポーツ界の抱える問題が指摘された年はなかった。野球界も然りで、今夏の甲子園大会では熱中症や金足農高・吉田輝星投手の投げ過ぎなど、大会運営優先、勝利至上主義による選手の酷使などが大きくクローズアップされた。そうした中で現役のトップ選手による、日本球界への提言の書が11月30日に出版される。横浜DeNAベイスターズ・筒香嘉智外野手(27)の「空に向かってかっ飛ばせ! 未来のアスリートたちへ」(文藝春秋刊)だ。

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 11月20日、東京・品川にあるユニセフハウスで「子どもの権利とスポーツの原則」の発表会が行われた。鈴木大地スポーツ庁長官も出席したイベントでは、「勝利至上主義」から生まれる様々な問題から子供の権利を守るための10項目の原則が発表された。サッカー元日本代表の長谷部誠選手とともに、現役アスリートの立場からビデオメッセージを寄せたのが筒香だった。

ユニセフでのビデオメッセージ

「大切なのは、目の前の結果や大人側の自己満足ではなく、子供たちの未来が主体であることだと感じています」

 こう語った筒香が満を持して世に出すのが、この本である。

「勝利至上主義」による弊害

「野球人口の減少が話題になって随分経ちますが、果たしてその原因は少子化だけなのか。もっと根本的な問題があり、日本の野球界はこのままではまずいなと感じていました。

 そういう状況の中で、自分にできることが何かないかと考えて2年前から、中学時代にお世話になった少年野球チーム『堺ビッグボーイズ』の小学部『チーム・アグレシーボ』のスーパーバイザーになりました。その活動を通じて、改めて少年野球が抱える様々な現実を見聞きし、子供たちの将来のために、今の指導の問題点や、どういう方向に進んでいったらいいのかを考えるようになりました。今年1月のチームの体験会で、メディアの方にも野球関係者全体でもっと真剣に球界の問題を考えて、改善すべきだというお話をさせてもらった。そこから出版のお話を頂いたというわけです」

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source : 週刊文春 2018年12月6日号

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