「高齢者てんかん」の真実 認知症と誤診されるケースが続出 

長田 昭二
ライフ ライフスタイル 医療 ヘルス

数十秒ほどボーっとして動きを止める。この間の記憶はない――。一見、認知症のように思えるが、実は「高齢者てんかん」という病気の可能性がある。自動車事故にもつながりかねない症状だが、認知症に間違われ、有効な薬を処方されないケースが多々あるという。

◆◆◆

 高齢者ドライバーが起こす交通事故の増加が問題になっている。背後に認知症の存在が疑われるケースも少なくないが、実は意外な病気が関係している可能性が出てきた。「高齢者てんかん」という病気だ。

 てんかんというと、強烈な全身けいれんを伴う症状を思い浮かべがちだが、高齢者てんかんは、それとはかなりイメージが異なる。ボーっとしたり、意味なく口や手、足を動かすだけ、あるいは意味不明の発言といった「穏やかな発作」が多いのが特徴だ。知らない人がそれを見ても「てんかんの発作」を疑うのは難しく、認知症と間違われることが多いという。

 高齢者てんかんの診断と治療に力を入れる、朝霞台中央総合病院脳卒中・てんかんセンター長の久保田有一医師は、次のように解説する。

「高齢者の起こした交通事故の中には、事故原因を『認知症によるもの』、あるいは『原因不明』とされているものの、実際には高齢者てんかんの発作で意識を失い、その間に事故を起こしているケースは少なくない」

 その実態を探った。

初回登録は初月300円でこの続きが読めます(月額プラン)。
年額プランはキャンペーン中!

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

期間限定2024春割特大キャンペーン 年額プラン定価22,000円のところ初年度9,999円
  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    1年更新

    およそ833円/月

    3月27日㊌~4月10日㊌ 10:00の期間にお申し込みの方限定

    期間限定

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2017年2月9日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

期間限定!年額プラン9,999円

今すぐ登録する≫