乗客定員1800人、建造費570億円。世界一周旅行を手がけるNGO「ピースボート」(東京)が進めていた“豪華客船”の建造計画が暗礁に乗り上げたという。国際的なクルーズブームのなか、老舗NGOに何が起きているのか。
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ピースボートは1983年、早稲田大学の学生だった辻元清美氏(現・衆院議員)や吉岡達也氏(現・共同代表)らが設立した。
「地球一周の船旅は安価な価格設定のため、若者の参加者が圧倒的に多い。船上で9条改正反対といった護憲や核兵器廃絶、環境保護を訴え、渡航先に北朝鮮を選ぶなど、政治的な活動が指摘されてきました」(クルーズ業界関係者)
そんなピースボートの周辺が騒然となったのは、1月22日のことだ。ピースボートの船旅を企画・実施する旅行会社「ジャパングレイス」(東京)の公式HPに、次の文章が掲載された。
〈エコシップの造船契約を締結しているアークテック造船所より(中略)当初完成予定の2020年3月からは2年遅れとなる2022年3月完成という結論が提示され、その変更を受け入れるしかないとの判断に至りました〉
「エコシップ」とは、ピースボートが15年に発表した「世界でもっとも地球にやさしい未来型客船」を謳った新型クルーズ船だ。
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source : 週刊文春 2019年2月7日号