天才少年、藤井六段の快進撃と共に一躍注目が集まったのが師匠・杉本七段の存在。名古屋を拠点に将棋の普及に尽力する杉本と、彼の育んだ“至宝”藤井——衝撃のデビューから1年半、遂にふたりが実戦で対峙した。愛弟子への思い、勝負への熱……杉本が振り返る。
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勝負の最中に感傷に浸るなんてマイナスにしかならない。理屈ではそう分かっていますが、対局が始まってから午前中くらいは昔のことを想い出してしまいましたね。席を外して1人で窓の外を見ながら、盤面以外のことを考える時間がありました。
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胸中を明かすのは、天才中学生棋士・藤井聡太六段(15)の師匠、杉本昌隆七段(49)である。
3月8日、ふたりは公式戦「王将戦一次予選」で初対局した。藤井のデビューから1年以上たって実現した師弟対決。対局場の関西将棋会館(大阪)にはメディア23社が詰めかけるなど、大きな注目が集まった。
昨年の29連勝や、先月行われた朝日杯将棋オープン戦での史上最年少棋戦優勝など、驚異的な実績を短期間で積み上げる藤井。勝ちっぷりは翳りを見せず、対局時も13連勝継続中だった。
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source : 週刊文春 2018年3月22日号