「びっくり仰天というか……。マガジンハウスには本当に信頼を裏切られた。これは契約違反。弁護士を立てて抗議をしています」
そう憤るのは、260万部突破『君たちはどう生きるか』(マガジンハウス刊)の原作者・吉野源三郎(1981年没)の長男で、元・日本経済新聞論説委員の吉野源太郎氏だ。
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この小説が最初に出版されたのは1937年。80年の時を経て、一昨年にマガジンハウスより新装版と漫画版が刊行されるや社会現象に。昨年には漫画版が平成最後の「年間ベストセラー」一位に輝いた。
15歳の“コペル君”が、クラス内のいじめ、友達への裏切りなど、思春期の悩みを叔父さんの助言を受けながら乗り越え、成長していく物語。同作がここまでヒットした理由を、大阪国際児童文学振興財団理事の土居安子氏が語る。
「道徳規範が求められる社会情勢の中、大人や先生は子どもたちに『どうやって生きたらいいのか』の教え方がわからないでいる。その問題をストレートに訴えているところが受け入れられたのではないでしょうか」
無許諾でドラマが作られていた
マガジンハウスの担当編集者が、源太郎氏に新装版、漫画版の出版のオファーをしたのは4年前だった。
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source : 週刊文春 2019年2月21日号