私たち夫婦は息子を入学させようと、高級フレンチや大相撲の枡席で理事長を接待し、300万円を寄付。理事長は内規で禁じられている推薦状を受け取り、学内で模擬面接も行われました。「合格すれば、さらに3000万円」との話も飛び出し……。
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ここに一枚の写真がある(上)。日付は、2018年5月14日。場所は都内のイタリア料理店「I」。写真の真ん中に座るのは、幼稚園から小、中、高、女子短大、大学を傘下に持つ巨大学校法人・青山学院のトップに君臨する堀田宣彌(のぶみつ)理事長である。隣には、山本与志春院長が並んで座り、2人とも両手でスイーツの盛られたプレートを持ち、わずかに笑顔を浮かべている。そこにチョコレートソースで描かれているのは「Congratulation!」の文字。2人を囲むようにして後ろに並ぶのは、右から青学アドバイザーの竹石爾(ちかし)氏、青学出身の俳優・高橋克典、OBからなる社団法人「青山学院校友会」の田中孝一元副会長、左端にOBの政治家・中田宏氏と、錚々たるメンバーだ。
中田氏の右横に写る男女が、今回、青学の闇を告発する鎌田夫妻(仮名)である。
この会食の趣旨を、会社経営者の鎌田雄一氏(50代)が語る。
「4月に堀田理事長の再任が決まり、さらに、常務理事だった山本さんも7月から院長に昇格することが決まった。そのため、お店を借り切ってお祝いの会が行われたのです。私は堀田理事長や山本院長をはじめ、出席者の皆さん8人に、お祝いとして1本2万5000円ほどの日本酒『菊理媛(くくりひめ)』をお渡ししました。合計20万円強の領収書も保管しています。翌日には、山本院長から電話で『ありがとうございました』とお礼を言われたのを覚えています」
実はこの会は、鎌田夫妻が愛息のA君(6歳)を青山学院初等部に是が非でも入学させるため、周到に練られた計画の一部だった――。
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source : 週刊文春 2019年3月21日号