小誌が片山大臣の「国税口利き疑惑」を報じてから約5カ月。ついに最大のキーマンが重い口を開いた。当時の公設秘書である磯脇賢二氏。片山氏による「100万円の要求」を目撃した当事者である。片山氏に4年半仕えた元秘書は5時間にわたって憤懣をぶちまけた。
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「私は片山さつき氏に2012年1月から16年8月まで秘書として仕えて来ました。事務所を辞めてからも、陰ながら彼女の成功を願って来ましたが、私に纏わる問題が週刊文春で報じられて以降、彼女は私を敵とみなし、『訴える』とまで言っています。大臣の椅子を守るためならそこまでするのかという思いもあり、それなら私も自分の名誉を守るために、私が知りうる事実を話しておくべきだと思いました」
片山さつき地方創生大臣(59)の元公設秘書、磯脇賢二氏は重い口を開き、こう切り出した――。
小誌は今年2月14日号で、片山事務所の“金庫番”と呼ばれた公設秘書による融資の口利き疑惑を報じた。14年、資金繰りに窮した徳島県のイチゴ業者が、日本政策金融公庫から2000万円の融資を受けるにあたり、片山さつき事務所の力を借り、のちに200万円の“成功報酬”を巡って訴訟沙汰のトラブルに発展。その“口利き”の窓口となったのが磯脇氏だった。
片山氏はこの疑惑について、2月12日の記者会見で「今でもちゃんと連絡の取れている16年に辞めた秘書さんにお聞きしたところ、『個人としてやった』『ああ、そうだったの』という話でした」と説明。議員会館の片山事務所を舞台に口利きの打ち合わせが行なわれ、磯脇氏自身が口利きを認めていたにもかかわらず、彼女は自らの監督責任には一切触れなかった。
それどころか、怒りの矛先を小誌に向け、「ジャーナリズムではなく、2ちゃんねる」などと的外れな批判を展開したうえ、刑事告訴を検討しているとまで言い出す始末だった。
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source : 週刊文春 2019年3月28日号