「原爆訴訟、夫婦別姓……様々な要素を盛り込み、台本は遅れていました。製本が間に合わず、コピー用紙に印刷していた時もあった。それでも、最後まで見事に“(とら)ちゃん”を演じ切りました」(NHK関係者)

 

 ヒロイン佐田(旧姓・猪爪)(とも)()を演じたのは、そう、伊藤(さい)()(30)だ。

ドラマは高視聴率を記録(『虎に翼』のHPより)

 日本初の女性弁護士(のちに裁判官)として、男尊女卑の社会で女性の権利のために戦う役柄。その演技力には絶賛の声が相次いだ。

「ただ、決して華やかな役者人生を歩んできたわけではありません。子役出身ですが、学校でのあだ名は『売れない子役』。読売新聞の取材に『大人の目が可愛い子に向いてトラウマにもなった』と語っていたこともありました」(事務所関係者)

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source : 週刊文春 2024年9月26日号