指揮官として日本一はもちろんWBCも制すなど輝かしい実績を残してきた原監督。しかしその陰で、元暴力団員に1億円もの大金を払うという信じがたい不祥事を起こしていた。社会の公器であるプロ野球球団の監督がひた隠しにしてきた“闇”の全貌を明らかにする。
※「週刊文春」創刊60周年企画「もう一度読みたい、あのスクープ記事60本」より、アンケート得票数の高かった記事を特別再録します。本記事は2012年6月28日号より転載。記事中の年齢や日付、肩書き等は掲載時のものです。
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読売巨人軍にとって悪夢のようなタブーが炙り出されたきっかけは、一本の電話だった。
2009年4月、読売巨人軍の球団事務所に「山本正志」(仮名)を名乗る男性から電話が入った。山本は電話を受けた球団職員に「原監督に渡っている、ある女性の日記を返して欲しい。日記はもともと自分が持っていたものだ。そこには巨人軍の選手とこの女性との関わりが書かれてある。返してくれないなら、騒ぎを大きくする」などと通告したという。
奇妙な要求だった。しかし、この電話から始まった8カ月にも及ぶ脅迫事件が、封印されていたはずの原監督の醜聞、そして暴力団関係者による前代未聞の1億円恐喝事件の存在を浮かび上がらせていったのだ――。
この電話の20日ほど前、原辰徳監督(53)は人生の絶頂期を迎えていた。第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦で、原監督率いる“侍ジャパン”が韓国代表を下して見事世界制覇を成し遂げ、原監督は名実ともに日本を代表する指導者として球史に名を刻んでいた。
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source : 週刊文春 2012年6月28日号