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「頭皮を切り取られた変死体」で発見されたのは優勝候補…ヘアコンテストの会場で起こった“密室殺人事件” 「メドゥーサ デラックス」を採点!

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〈あらすじ〉

 年に一度開催されるヘアコンテストの会場で、優勝候補の美容師モスカが、頭皮を切り取られた変死体で発見された。ライバルの美容師3人とモデルたちは、警察の捜査が終わるまで会場に足止めされている。不安の中で彼女たちは互いのゴシップや、コンテストの不正疑惑を囁き合う。一方、モスカの元恋人でコンテストの主催者のレネや会場に駆けつけた現在の恋人は悲嘆に暮れる。やがてさらなる事故が発生。秘密の人間関係が明らかになり――。

〈解説〉

 密室殺人事件の顛末をワンショットで描く群像ミステリー。撮影監督は『女王陛下のお気に入り』のロビー・ライアン。劇中のヘアスタイルは“ヘア界で最も独創的なスタイリストの一人”と称されるユージン・スレイマンが担当。監督・脚本は本作が初長編のトーマス・ハーディマン。101分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆美容師のコンテスト話。カラフルで、ポコポコという音楽も楽しいが、殺人事件まで引っ張るとは。話、作り過ぎでは?

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆撮影術や髪型など、新人監督らしい客気が随所に見受けられるが、意匠倒れの感も強い。思わせぶりな語りが一本調子だ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆登場人物の背中を追うカメラワークで、殺人犯を探し、逃げる心理に追い込まれた。犯人が明らかになるや退屈したが。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆最近多発の全編ワンショット映画だが、この面白さは出色。巧みな構成と撮影、獰猛な爬虫類を思わせる音楽の推進力!

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆デビュー作の初々しさと混沌が交差。美容コンテストの裏側の物語に視点を固めず、照明やデザインを鑑賞する趣き。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
© UME15 Limited, The British Film Institute and British Broadcasting Corporation 2021

INFORMATION

メドゥーサ デラックス(英)
10月14日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
http://www.cetera.co.jp/medusadeluxe/

「頭皮を切り取られた変死体」で発見されたのは優勝候補…ヘアコンテストの会場で起こった“密室殺人事件” 「メドゥーサ デラックス」を採点!

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