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大谷翔平が水原氏を「一平さん」と呼ぶのをやめた“ある瞬間” 会見を分析した臨床心理士が気づいた“痛切な心理状態”とは…

大谷翔平が水原氏を「一平さん」と呼ぶのをやめた“ある瞬間” 会見を分析した臨床心理士が気づいた“痛切な心理状態”とは…

2024/03/26
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 いくつかのメディアが、大谷選手が会見の冒頭で水原氏のことを名前ではなく「彼」と呼び、途中から「一平さん」と呼び方が変化したことに言及していた。たしかに、呼び方の変化は聞いていて気になるものだ。大谷選手が公私ともに信頼をよせ、パートナーとして彼を支えてきた水原氏の姿を知っているだけに、聞いていて辛くなるファンもいただろう。

 呼び方が変わったのが意識してのことなのか、無意識だったのかはわからない。だが会見中、大谷選手は自分の言葉で話しているように見えたので、呼び方が変わったのは無意識だろう。

©時事通信社

「一平さん」という呼び方を使わなくなった“タイミング”

 ではなぜ、呼び方が変わったのか。愛情がまだあるから、という説は、冒頭の「信頼していた方」という過去形を踏まえると微妙だ。

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 しかし、大谷選手が「一平さん」という呼び方を使わなくなったのは、話が“ある場面”に至ったタイミングだとしたらどうだろう。

 大谷選手が水原氏を「一平さん」と呼んだのは、大谷選手がまだ水原氏の賭博について何も知らなかった時期について話していた時だけだ。

 チームミーティングを経て、水原氏と2人で話して信頼していた人間に想像すらできないほどの大きな嘘をつかれていたことを知る場面について話した以降は、「一平さん」と名前を呼ぶことは一度もなかった。

真美子さんとの結婚を発表し、大谷選手にとってはまさに新しいスタートのタイミングだったはずが… ©時事通信社

 会見では、代理人やチームメイトへの心苦しさが垣間見える場面もあった。水原氏が嘘の報告を「僕の代理人を含めみんなに話していた」ことについて話すとき、大谷選手は右手を前に出して何度かふり、“みんな”が嘘をつかれていたことを強調した。口元は唇が消えるほど引き締められ、口角はぐっと下がっていた。

 自分の元通訳が代理人やチームメイトに嘘をつき、周囲にもストレスをかけてしまったということについて、非常に強いストレスを感じたのだろう。

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