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「離婚したときは、さすがに落ち込みましたが…」30代で覚醒、心斎橋のシンデレラ姫が“奇抜なスタイル”を続けるワケ

心斎橋のシンデレラ姫インタビュー #1

2024/04/28

genre : ライフ, 社会

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シンデレラ姫 初対面でいきなり。お話を伺うと、ブライダル関係者の方で、本部長の役職を持つ方でした。その新幹線での出会いをきっかけに、「京都で行われる展示会に来てくれないか?」と誘われちゃって。もう何の疑いもなく、「いいですよ」って返答したんです。

 案内状をいただいて、実際に展示会を訪ね、率直に感想を伝えました。ウェディングドレスは、女性が一生のうちに一度着るものだから……当時は、再婚する際にウェディングドレスを着るといったことは珍しかったですから、もっとかわいく、華やかにした方がいいって。おリボン付けたり、お花もいっぱい付けたり、女性の心を躍らせるようなものにしないといけないと思います――そう伝えるんだけど、ぜんぜんピンときていない。

「心斎橋のシンデレラ姫」になる前の姿(1988年撮影)

 そしたら、本部長のほかに社長さんがいらして、「うちのデザイン部を立ち上げてくれないか」ってお願いされてしまって。そのままヘッドハンティングじゃないけど、ドレスのデザインや企画、営業をすることになり、姫が展示会の先頭に立ってお客さまをお迎えするようになりました。それがすごく盛り上がって、売り上げが急増したんです。

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――それでアパレル業界からブライダル業界へ転職されるわけですか?

シンデレラ姫 そうなんです。当時の私にとっては、渡りに船みたいなお話。ドレスをデザインしたいというあこがれもあったし、自分が手掛けた服でたくさんの女性が喜んでくれたら、こんなにうれしいことはない。ほんとに姫ってラッキーなんです。

シンデレラ姫が経営するブライダルサロン「ROUAGE」の内装はとにかくゴージャス。ファッション評論家・ピーコ氏との2ショットも飾られている ©文藝春秋

 実際に、自分でもドレスを試着するケースが増えるので、巻き髪にしてみたり、髪飾りを付けてみたり、いろいろとコーディネイトするようになって。ドレスだけではなく、トータルで着飾るから華やかでかわいらしくなるでしょ。せっかくドレスを着ているのに、冴えないなんてもったいないじゃないですか。人がちょっとしないようなことをすることによって、あこがれって生まれるものだと思うんです。

「厚化粧美人コンテスト」に出場

――ご自身でドレスをデザインするようになったことが、「心斎橋のシンデレラ姫」へとつながっていったと。現在のような華やかなドレスに身を包むようになったのは、いつ頃からなのでしょうか?

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