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「息子の子を妊娠し堕胎する母親がいる」障がい者専門の性サービスを起業した女性が語る日本の深刻な介護事情

source : 提携メディア

genre : ライフ, 働き方, ライフスタイル, 社会

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「サービスを行う女性は、今6名が登録しています。30代から40代の方で、ほとんどの方が支援者として福祉の現場で働き、障がいのある方と関わっているなかで、やっぱり、性の問題は大切だと思われた方たちです」

性サービスの提供は60分で1万8000円、射精介助のみだと30分で6000円。

他に、女性と手をつなぐ、腕を組む、肩を組む(それ以上のスキンシップは不可)などができる、1時間5000円のデートプランもあるという。

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小西さんは2年前、友人の出演に同行した縁で、YouTubeチャンネル「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい」に出演し、輝き製作所について語った。再生回数は700万回を超え、チャンネル内でも一番見られているインタビュー動画となり、予想以上の反響があった。批判を覚悟していたが、逆に応援メッセージが多数寄せられて、サービスへの問い合わせもぐっと増えたという。

「輝き製作所を作った時からいろいろ言われることになるだろうと思っていたし、批判されてもいいから課題を知ってほしいと出演したのですが、むしろ応援の言葉を沢山いただけて。問い合わせは、私の活動拠点である大阪近郊に住む方からが多いですが、関東の事業所さんからも、障がいのある方に性教育をどのように行ったらいいのかといったご相談をいただいています」

そもそも、小西さんの家族や周囲に障がい者がいたわけではない。では、小西さんはなぜ、障がい者の性に向き合う団体を立ち上げることとなったのか。

19歳ではじめてファッションヘルスに

生まれは大阪。両親がそれぞれに家を出ていき、お好み焼き屋を営む祖母と大叔母に、小西さんと妹は育てられたという。

「毎週店の休みの日には、いろいろな場所に遊びに連れて行ってくれました。店が繁盛して忙しい中、品数のある晩御飯を用意してくれるなど、愛情をたっぷりに注ぎながら私たちを育ててくれた。めちゃくちゃパワフルな2人でした」

風俗の仕事に入ったのは19歳、家のポストに入ったチラシで、こんな仕事があるのかと興味を持った。