「監督の言うこととコーチの指導が違うことが結構あったんで」
“教え魔”から任せる指導へ。立浪監督の転向の理由はというと、
「タニマチの経営者から『組織の長はあれこれ手を出さず部下に任せたほうがうまくいく』などとたしなめられていたと聞きます。立浪監督自身も『自分が細かく口を出すより、現役選手同士で話をさせたほうがいい』と気付いたようです。その結果、指導が必要な際にも和田コーチに方向性を指示するだけになった」(球団関係者)
喜んだのは中日ナイン。
「監督の言うこととコーチの指導が違うことが結構あったんで、統一してもらえるのはありがたいです」(ある若手選手)
ただ、立浪監督の“見守り指導”が、中日の快進撃の秘密だった……と結論づけるのは早計なようだ。
「快進撃の理由はリリーフ陣ですよ。今季の中日は勝野昌慶、齋藤綱記、清水達也が守護神のライデル・マルティネスにつなぐ“勝利の方程式”が盤石なのです」(前出・記者)
だが、早くも暗雲が。
「このままのペースだと勝野は90試合に登板することになるし、齋藤や清水も80試合登板のペース。3連投を避ける方針は守っているが、明らかに登板過多です。シーズンを怪我なく乗り切れるのか。中3日以上の登板間隔を空けておらず、特に疲労が心配されるのが勝野。12日の阪神戦では2点を失って引き分けに終わるなど、勢いに陰りが出始めました」(同前)
快進撃は春の珍事で終わるのか。