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「頭のいい両親の子供なら頭はいい」は大間違い…遺伝学の研究者が語る「遺伝と子供の発達の真実」

source : 提携メディア

genre : ライフ, サイエンス, 社会, 教育

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私たちの反応や行動の仕方が複雑なのは、本当にたくさんの遺伝子の影響を受けているからで、この事実は、「子どもは一般的に親に似るけれども、必ず似るわけではない」ことの説明にもなります。

背の高い両親の間にも背の低い子どもが生まれる理由

バスケットボール選手同士のカップルから、背の低い子どもが生まれることがあります。背の高い人たちは、「背が低い遺伝子」(身長の伸びを抑える遺伝子)よりも「背が高い遺伝子」(身長を伸ばす遺伝子)をより多く受け継いでおり、そのために平均よりも高い身長になります。

ですが、彼らは「身長の伸びを抑える遺伝子」を受け継いでいないわけではなく、受け継いだ数が「身長を伸ばす遺伝子」よりも少ないだけなのです。

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そして、私たちは遺伝子型を両親から半分ずつランダムに引き継ぐため、背の高い両親から「身長の伸びを抑える遺伝子」を偶然にも多く受け継ぐ可能性があるのです。

背の高い親は低い親に比べて「身長を伸ばす遺伝子」を多く持っているので、そのような可能性は高くはありませんが、起こり得ることではあります。だから、背の高い両親の間にも背の低い子どもができるのです。

頭のいい両親から平凡な知能の子どもが生まれることもあります。外向的な両親から内向的な子どもが生まれることもあります。

一般的に、子どもは(実の)親に似るものですが、子どもはすべて遺伝子の賽(さい)の目次第(つまり、父親と母親の遺伝子型のうち、どの50%が揃(そろ)うか)なので、どんな子になるかは全くわからないのです。

脳の発達に影響を与えることで多様性をもたらす

研究者たちは現在も、病気や障害の原因となるすべての遺伝子を特定しようとしており、そのいくつかは見つかりましたが、その道のりは遥か遠くまで続いています。

私たちの行動特性はあまりに多様で、「この人は衝動的」「あの人は軽はずみではない」などと分類するのは難しいことから、人々のふるまいや行動、態度にはたくさんの遺伝子が関係しているに違いないとわかります。