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「プーチンはトランプをいいカモだと見ている」トランプの元側近、ジョン・ボルトンが「もしトラ」を語った

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 今年11月に行われる4年に一度のアメリカ大統領選挙は、ドナルド・トランプ元大統領とジョー・バイデン現大統領の戦いになると見られている。

「もしトラ」が現実になったら、世界はどうなってしまうのか?

トランプ元大統領 ©️時事通信社

 国際ジャーナリストの大野和基氏がワシントンD.C.で、その答えを最も訊きたい人物、ジョン・ボルトン氏へのインタビューに成功した。

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日米同盟は予期せぬ事態に陥る可能性が

 ボルトン氏は、2018年4月から2019年9月までトランプ大統領の下で国家安全保障担当大統領補佐官を務め、17カ月もの間、間近からトランプの一挙手一投足を見守ってきた。

「断言できることは、トランプは『同盟の本質』をよくわかっていない、ということです。したがって日米同盟はまったく予期せぬ事態に陥る可能性があります」

「もしトラ」後の日米安保の行方について訊ねると、ボルトン氏はこう答えた。

 トランプは、集団安全保障のメリットを理解しておらず、相変わらず「アメリカは日本を好意で守ってやっているのに日本は十分な見返りを支払っていない」と考えている、というのだ。

ジョン・ボルトン(大野和基氏撮影)

 これだけでも背筋が凍るが、ボルトン氏の衝撃発言は続く。

「トランプが大統領に再選されることは端的に言って危険です。そうなったら、アメリカのNATO離脱の可能性が高まるからです。離脱はアメリカにとって破滅的な選択になるでしょう。世界、特にヨーロッパを今よりもはるかに危険な状態に陥れます。アメリカの代わりになる国はありません」