「ガーナのチョコレート工場から生まれたブランド」などとして国内の百貨店などで販売されてきた「MAAHA CHOCOLATE」(マーハ チョコレート)。
その商品の一部に、由来となったカカオ豆の産地が「不明」のものがあったことが「週刊文春」の取材で分かった。
「MAAHA」は「株式会社MAAHA」(東京)=「Mpraeso」から24年に改名=が製造・販売。若手起業家の田口愛氏(26)が2020年の設立以来、CEOを務める。
800円台の「カカオタブレット」、3000円台の「カカオテリーヌ」などのチョコを公式通販で販売。COACHやTiffanyなど大手ブランドとコラボ、JALのファーストクラスデザートにも採用された。また、高島屋、西武などの大手百貨店なども催事で取り扱ってきた。
公式ページやクラウドファンディングのページでは、「ガーナのカカオ豆を使ったチョコレート菓子ブランド」などと記載。田口CEO自身も「工場長」などと名乗り、現地の村のチョコ工場から作られたと思わせるものだ。
ところがーー。
共同創業者の女性が明かす。
「一部の商品で、出来合いのクーベルチュール(製菓用チョコレート)から、チョコを作っていたのです。一般の人がスーパーで買った既製品のチョコを溶かして、カタチを変えて出すのと同じことです。しかもガーナ産のカカオ豆由来ではなく、他国のカカオ豆由来のものも含まれていたと思われます」
法的な問題について、食品関連法務を専門とする天田圭介弁護士は「幾つかの法令に抵触する可能性がある」と指摘する。
田口CEOに質問を送ると、代理人弁護士が取材に応じ、主に次のように説明した。
──いくつかの商品は、出来合いのクーベルチュールが原材料?
「当社はクーベルチュールを使用した製品を一部販売したことがあります。ただし、(パッケージ等の)食品表示は適切にされていると認識しています」
──その商品の由来となったカカオ豆の産地は?
「(質問を受けて調べたところ)産地の確認ができたものは全てガーナであり、(一方で)産地が確認できていない物が複数があります」
「(その産地は)不明です」
── なぜホームページなどで事実と異なる表現を?
「田口本人としては、ウソをつくつもりはなかった。意図的にやったものではなく、悪質ではありません」
だが、疑惑はこれだけでなかった――。
配信中の「週刊文春 電子版」記事では、共同創業者が田口氏の「ウソ」を告発。田口氏がキラキラに“盛って”きた経歴や、同社のチョコ商品の産地を巡る数々のきわどい表現など、ブランドストーリーと乖離した実態を詳報している。

Tiffanyとコラボ、JALファーストクラスで採用…「ウーマン・オブ・ザイヤー」に選出 チョコの女神(26)の“産地偽装”疑惑〈共同創業者が実名告発〉
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