「職員が調査したところ、昨年4月から1月までの間に、退職・休職を合わせて看護師が100人も減っていた。病棟は満床、看護師はスカスカ。一言でいうと『地獄』です」(病院幹部)

 

 駒澤大学駅から徒歩15分ほどの閑静な住宅地にある東京医療センターが、非常事態に陥っている。

 独立行政法人国立病院機構東京医療センター(目黒区)は、旧海軍の軍医学校病院を起源の一つとし戦後に開院した国立東京第二病院が前身。34の診療科、約690の病床を擁する国立の総合病院である。

2004年に現在の名称となった

「コロナワクチンの国内1例目の接種をしたのもここです。敷地内には、同病院が所属する厚労省所管の独立行政法人『国立病院機構』の本部もある。いわば国立病院の『総本山』」(医療担当記者)

国内初のコロナワクチン接種は同院の新木一弘院長

 そんな医療の一大拠点で異変が起きている。センターの看護師が語る。

「呼吸器や総合内科の病棟をコロナ専用病棟に作り替え、もともといた入院患者を他科の病棟に移した。他科にとっては専門外な上、慢性的な人手不足も重なり、耐え切れなくなった看護師が次々と辞めているのです」

 冒頭の幹部が漏らす。

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source : 週刊文春 2023年2月16日号