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元PASSPO☆槙田紗子が明かす「アイドルを辞めて“食える”ようになった理由」

槙田紗子さんインタビュー#2――アイドル戦国時代を振り返る

2018/12/30
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 2011年5月に発売されたメジャーデビューシングル『少女飛行』がオリコン週間ランキング1位になったことで、アイドル戦国時代の先頭を走ることになったPASSPO☆。そのメンバーである槙田紗子は2015年12月末に卒業した。

 その槙田さんに卒業の理由と現在のアイドル界について聞いた。(全2回の2回目/#1より続く)

元PASSPO☆槙田紗子さん

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「顔では私以外の“3人”に劣っている自覚があったので」

――2014年3月にBAND PASSPO☆がお披露目されて以降、バンド活動も並行するようになります。BAND PASSPO☆以前にメンバーが少しずつ楽器を持っていくようになるのも面白かったです。

槙田 そもそも、社長はインディーズの時からPASSPO☆をバンドにしたかったみたいで。それを4年後にやるという(笑)。私は絶対にボーカルはできないから、それ以外で一番目立てるのはリードギターだと思って、誰かに取られる前に社長に直談判したんです。同じ日に奈緒美さんも「やりたいです」と社長に言いに来たみたいで(笑)。ギターが2本だったからよかったです。

――槙田さん、目立ちたかったんですか?

槙田 「前に出たい」「人気がほしい」という気持ちはめっちゃありました。

――実際、人気ありましたよね。

槙田 そこそこでした(笑)。顔がまこっちゃん(奥仲麻琴)、あいぽん(根岸愛)、(増井)みおに劣ってる自覚があったので。

 

――会場のサイリウムの色だけ見たら槙田さんの緑は2番目くらいに多い印象がありました。

槙田 握手会の列でいえばあいぽんが不動の一番で、みお、まこっちゃん、紗子が日によって変わる感じでした。ただ、重要な撮影は顔が大事だから、私以外の3人が呼ばれることがほとんどなんですよ。地上波の番組もそう。世知辛いなぁと思ってました。

――現場ではそれなりに強かったけど。

槙田 「ファンの中では人気」を絶対に落としたくないと思ってました。その3人に混ざっている自分は維持したかったんです。ライブを頑張る理由のひとつは握手会のためでした。握手会では人気順に並べられるから、目に見えて分かってしまうんですよ。ジャケ写だって前列後列で分かれていたら、前列が人気メンバーになっている。そこには分かりやすい序列があったし、事務所からの印象を落としたくない気持ちがありました。