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プチ鹿島
2017/05/26

安倍首相の言う通りに読売新聞を「熟読」してみてわかったこと

「冷凍うどん」記事のミラクルと、良記事「赤ちゃんポスト10年」

 今月は、安倍首相の「読売新聞を熟読して頂いて」という国会での言葉がやはり強烈だった。

 なので、しばらく読売新聞を「熟読」してみることにした。なにか大事なことが書かれているだろうか?

「冷凍うどん」をめぐる読売・毎日 夢の共演

 するとまず気になった記事がこちら。

「具入り麺つゆ 多彩な味 冷凍うどんにかけるだけ」(5月15日)

「火を使わずに人気のうどん料理ができる具入りの麺つゆが増えている」と読売は言う。「国産山菜入り 中華 トムヤンクンも」と、充実ぶりを匂わす。

 この商品がウケているのは冷凍うどんの生産量が年々増え続けているからで、「冷凍うどん人気にあやかって」と読売はハッキリと解説していた。

 これだけならただの「ひまネタ」だが、驚いたのは同じ日の「毎日新聞」にもまったく同じネタがあったのである。

「具入り、麺にかけるだけ」(5月15日)

 あ、おんなじ!

5月15日の読売新聞(左)と毎日新聞(右)。読売はより大きく紙面を割いた。

「毎日」の小見出しには「つゆ・ソース ご飯でもおいしく」というダメ押しもあった。毎日新聞を熟読したらわかった。

 それにしても、新商品発売直後ならいざ知らず、普通のタイミングで、いつでも出せそうなネタがかぶるミラクル。これって「憲法記念日」の各紙一面と正反対だ。メッセージ性を出し、他紙との違いを意識したであろう「憲法記念日」の紙面づくりより、のん気な記事で思わず「共演」しているという珍しいパターンである。

「海の王子」報道のインパクトは東京新聞が一枚上手

 

 続いては「眞子さまご婚約へ」という報道について。

 お相手は「小室圭さん 法律事務所勤務、『海の王子』」(5月17日)。「爽やか 誠実 交際5年」。17日の夕刊には「小室さん 笑顔の朝」「眞子さまと電話『いってきます』」。

 他紙と大差なく、読売を熟読していたらすごかったという読みどころは特になし。

 これなら、「東京新聞」のほうがインパクトがあった。「海の王子」コンテストを主催した藤沢市観光協会の専務理事だった人の、

「王子だったころは汗まみれで働いて、女王を支えてくれました。結婚しても、眞子さまを支えてくれると思います」

 というコメント。一瞬なんのことかわからない混沌さであった。

「海の女王」を務めた並河理奈さん(左)と写真に納まる小室圭さん(右)[並河さん提供] ©時事通信社
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