「突発性難聴の人もいるけれども、普通に働いてる」
「2020年8月に新型コロナに感染して以来、密室に大人数がいる状況に過敏になっていました。12月に倉庫勤務になったときに、コロナに罹患して辛かった記憶がフラッシュバックして、左耳が突然聞こえなくなったんです。その時、とても緊張して周囲のことを考えられない状態だったので、ご迷惑をかけたところがあったのかもしれない。少しでも挽回の糸口があればと、突発性難聴になったことを明かしたのですが、Xさんには全く相手にしてもらえませんでした」
面談でX氏はAさんの突発性難聴について、こんな発言をしている。
X氏 「社内に突発性難聴の人もいるけれども、普通に働いてる。多少はちょっとそれが支障になることがあったとしても、それが怖くて働けないっていうようなことになるんであれば、勤務継続が難しいのかなっていう風にも思う」
面接のなかでX氏は「反論は何かありますか」と問いかけている。そこでAさんは会長の差別発言について問題だと思っていないのかと尋ねた。
人事部X氏「(差別発言は)会社として問題だと思っていない」
「Xさんには直接意見を伺ったことがなかったので、『(会長の)差別発言が炎上しているじゃないですか』とおそるおそる聞いてみました。会長の発言は明らかに人権を侵害するヘイト行為ですし、Xさんも内心ではよくは思っていないんじゃないかと」(Aさん)
しかしこの質問の後、X氏は突然早口になり、まくしたてるようにこう語った。
X氏 「あれは問題じゃないけどね、会社としては問題だと思っていないけどね、はい。ヤケクソくじ何か問題ですか? 会長の性格的にほかの経営者が思っていることを包み隠さず言ってしまうという性格はあると思います。世の中の人が表だって言わないことを正直に言われる方です。いさぎよいです。多少炎上はするけどあそこには真実が書かれています。あれはサントリーも特にコメント出してないです。事実と違うなら事実と違うってコメントを出すでしょう。だから両方の意見があっていいと思います。批判的な消費者に乗っかって自分もそっちに同調するっていうことしか思えないんだったら意味がないと思いますよ。いままで何度か会長ああいうメッセージ出してますよ。でも潰れてないですようちの会社。それで大きく顧客が離れたわけでもないです。商品力の低下が売上を下げている。マーケが下手だから売上が伸び悩んだ」
これが会社の本音なのか、とAさんは落胆したという。そして、X氏はAさんにこう釘を刺した。
X氏 「ちなみにAさんのTwitter、会長はご覧になってますよ。情報社会なめないほうがいいと思います」