昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

中川 充四郎
2018/04/13

開幕8連勝の西武 好調の要因がいっぱい

文春野球コラム ペナントレース2018

「いつかは連勝が止まるけど、そのあと(の試合)が大事なんですよ」。これ、開幕5連勝を飾り6連勝目がかかった6日のオリックス戦前の辻発彦監督の言葉。要するに連勝の反動がくるのを心配していたのだ。指揮官としては、目の前の試合も当然大切なのだが、先の見通しも重要な仕事になる。この日は菊池雄星の好投もあり連勝は止まらず、その後も8連勝まで伸ばした。

 まだ始まったばかりだが、好調の要因をいくつか挙げてみたい。やはり、一番は先発投手陣の安定だろう。7連勝目まですべて先発投手に勝ち星がついたことが証明している。オープン戦の内容等で最も不安視されていた多和田真三郎だが、初登板となった開幕2戦目の日本ハム戦で6回を無失点。2度目の登板の7日のオリックス戦でも7回、2失点で2勝目。辻監督がキャンプ時から先発のキーマンとして挙げていた多和田が期待に応えてくれているのが嬉しい。

 また、昨年の戦力だったセットアッパー2人(牧田和久、ブライアン・シュリッター)が抜けたピースも武隈祥太、野田昇吾、平井克典らでうまく埋まっている。唯一の誤算は、昨季終盤に戻ってきた元ストッパーの高橋朋己が開幕2戦目で肩痛を訴え離脱したこと。でも、抑えの増田達至も安定しており、ここまで心配は不要だ。

辻監督に「先発のキーマン」と期待される多和田真三郎 ©中川充四郎

「本職」以外でチームに貢献している外崎と源田

 一方の打線は、オープン戦では数字を伸ばせなかった4番の山川穂高が持ち前のフルスイングで中核として十分な働きを見せている。時折とんでもないボール球を空振りするが、「振れる、というのがいいんです」と意に介さないで個性を発揮している。この辺りもベンチで見守る首脳陣も良く分かっていて、ここでコーチが「ボール球に手を出して……」などブツブツ言ったら、芽を摘んでしまうことになる。選手の性格にもよるが、今の時代はこの方針が合っているのだ。

 他の主力選手の秋山翔吾、浅村栄斗、森友哉も期待通りの打撃を披露して順調だが、大きな存在となっているのが外崎修汰と源田壮亮だ。二人とも巧打、俊足の共通点を持っていてチャンスメーカーの役割が「本職」なのだが、ここまではチャンスで打点を稼ぎチームに貢献している(11試合で源田10打点、外崎8打点)。前後を打つ選手は強打者が多く、相手投手が「ひと息つきたい」打者なので、少しマークがゆるみがちなところを「ガツン!」。今後は攻め方も変わってくるだろうが、ここまでの存在感はお見事。今のところ打撃は低迷しているが俊足・金子侑司の出塁率が上がったら、さらに得点力は増す。

「本職」以外の打点で貢献する源田壮亮 ©中川充四郎